マクロミルを騙る偽サイトは詐欺?登記が新しいのは本物の側という2025年11月の商号変更を潜入調査してきました。

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監修者
調査員
リサーチアナリスト・キャリアプランナー
リサーチアナリスト・キャリアプランナー。1995年生まれ。大学卒業後、消費者生活相談センター勤務。詐欺案件の相談を通じて培った知識を活かし、多くの方が安心して収入アップを目指せるよう、「副業の相談役」として、ひとりひとりに最適なアドバイスをご提供したく。2025年に副業お悩み相談センターに参画。
  1. 【結論】マクロミルモニタサイトは実在する。危険なのは「マクロミル」を名乗る別の何かです
  2. 【年表】公式の注意喚起は2022年から少なくとも8回。単発の事故ではありません
    1. フィッシング統計で見ると、マクロミルは「報告が少ない側」にいます
  3. 株式会社マクロミルと代表者は実在するのか|登記を照会して確かめました
    1. 特定商取引法に基づく表記|事業者情報の整理
    2. 所在地のGoogleマップ|実態の検証材料として
    3. 当サイトの過去記事との照合結果
  4. 【登記の逆転現象】「設立が新しい」「商号が変わった」では偽物を見抜けません
    1. 現在の「株式会社マクロミル」は、2025年11月に商号が変わったばかりです
    2. 背景を調べると、単純な理由でした
    3. この節の結論
  5. 【唯一の識別子】1999年から変わっていないのは、ドメインだけでした
    1. ドメインは世界に一つしかありません
    2. 当社が確認した正規のドメインとアカウント
  6. 【数学的検証】1件あたり数円のアンケートで「高額当選」は成立するのか
    1. まず、正規の報酬設計を確認します
    2. 騙る側に有利な数字で計算してみます
    3. もっと単純な矛盾があります
  7. 【手口の分解】DM・LINE・メール・電話——4つの接触経路
    1. 経路1:SNSの偽アカウントからDMが届く
    2. 経路2:なりすましメール
    3. 経路3:フィッシングサイト
    4. 経路4:なりすまし電話
    5. 4経路に共通していること
  8. 【当サイトの調査記録との一致】看板が変わっただけで、骨格は過去案件と同じでした
  9. 【対処】不審な連絡を受け取ったとき、支払ってしまったとき
    1. まだ払っていない場合
    2. すでに払ってしまった場合
  10. 【危険度チェック】マクロミルを騙る偽サイト・偽アカウントを共通12項目で判定した結果
  11. 【まとめ】マクロミルを騙る偽サイト・偽アカウントを調査した結論
    1. 分かったこと
    2. この記事でいちばんお伝えしたいこと
  12. 関連記事|あわせて読みたい潜入調査レポート
  13. 【よくある質問】マクロミルを騙る偽サイト・偽アカウントに関するFAQ
    1. Q1. マクロミルモニタサイトは詐欺なのでしょうか?
    2. Q2. 手数料を払ってしまいました。返金や解約はできますか?
    3. Q3. 本物のマクロミルからの連絡かどうか、どこで見分ければいいですか?

【結論】マクロミルモニタサイトは実在する。危険なのは「マクロミル」を名乗る別の何かです

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「マクロミルモニタサイトって大丈夫?」という相談が当社に届きます。先に結論からお伝えします。本記事の調査時点は2026年9月です。

調査の結論は3つです。

  1. マクロミルモニタサイトそのものは実在の企業が運営しています。運営元の株式会社マクロミルは国税庁の法人番号公表サイトで法人番号7010001247946として確認でき、従業員1,308人を擁する国内最大手のネットリサーチ会社です。当社の調査では、この会社自体を詐欺と判断する材料は見つかりませんでした。
  2. 危険なのは「マクロミル」の名前を無断で使う第三者です。株式会社マクロミル自身が、2022年から2026年7月まで少なくとも8回にわたって注意喚起を出しています。直近の2026年7月10日の発表では、「高額当選による賞金を受け取るための手数料」という名目で、電子マネー(ギフトカード)の購入や現金の振り込みを求める行為が報告されたと公表されています。
  3. そして今回、見分け方そのものが変わっていました。当社がいつも使っている「登記が新しい会社は警戒する」という手口は、この案件では役に立ちません。理由は後述しますが、正規の株式会社マクロミルのほうが、法人番号も商号も本店所在地も、この2年以内にすべて入れ替わっているからです。

3つ目が本記事の中心です。登記情報で偽物を見分けようとすると、この案件では逆に混乱します。では何を見ればいいのか。調査の結果、判断材料として残るのはたった一つでした。

株式会社マクロミルが2026年7月10日に公表した注意喚起。「高額当選による賞金を受け取るための手数料」名目で金銭を要求する騙りが報告されている
株式会社マクロミルが2026年7月10日に公表した注意喚起。「高額当選による賞金を受け取るための手数料」名目で金銭を要求する騙りが報告されている(出典:www.macromill.com/2026年09月25日 取得)

なお本記事は、株式会社マクロミルを批判する記事ではありません。同社は名前を勝手に使われている側です。以下、混同を避けるため、正規の会社を「株式会社マクロミル」、名前を無断で使う第三者を「騙る側」と書き分けます。

この記事を読み終えたあと、頭の中の問いを入れ替えてみてください。「マクロミルは危ないのか」ではなく「いま自分に届いているこの連絡は本物か」です。前者で調べると、本物を疑って止まってしまいます。

【年表】公式の注意喚起は2022年から少なくとも8回。単発の事故ではありません

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騙りがどれくらい続いているのかを確かめるため、株式会社マクロミルのお知らせページをさかのぼって、注意喚起にあたる発表を拾い出しました。

発表日 公表された内容 騙りの経路
2022年3月4日 マクロミルを装った不審メールに関するお詫びとお知らせ メール
2023年5月8日 マクロミルになりすましたDMやメールにご注意ください SNSのDM・メール
2023年5月31日 アンケートツール「Questant」をかたるフィッシングサイトにご注意ください フィッシングサイト
2023年9月8日 なりすましアカウントにご注意ください Instagram・X・LINE
2023年12月22日 マクロミルになりすました電話にご注意ください 電話
2026年1月9日 当社役員・従業員を装った迷惑メールにご注意ください メール・LINEグループ
2026年7月10日 マクロミルを騙る偽のアンケート調査・懸賞詐欺にご注意ください 偽アンケート・懸賞

一覧にすると、性質が見えてきます。4年以上にわたって、経路を変えながら続いているということです。メールから始まり、SNSのDM、フィッシングサイト、なりすましアカウント、電話、そしてLINEグループへと、接触の入口が次々に移っています。

とくに2023年12月22日の発表は目を引きました。「詐欺にあわれた方のリストを入手して、債権回収をしている」という主旨の電話がかかってきた、というものです。これは詐欺被害者をもう一度狙う二次被害型の手口で、同社は「当社では、こうした電話は一切行っておりません」と明言しています。

2026年1月9日の発表も特徴的です。こちらは役員・従業員を装ったメールで、LINEグループの新規作成を求めてくるという内容でした。同社は「当社から個別にLINEグループの作成をご依頼することもございません」としています。

フィッシング統計で見ると、マクロミルは「報告が少ない側」にいます

では、この騙りはどれくらい世の中に知られているのでしょうか。フィッシング対策協議会が公表している2026年8月度の月次報告を確認しました。

フィッシング対策協議会の2026年8月度月次報告。報告件数82,338件、悪用ブランドは96件
フィッシング対策協議会の2026年8月度月次報告。報告件数82,338件、悪用ブランドは96件(出典:www.antiphishing.jp/2026年09月25日 取得)
項目 2026年8月 前月比
フィッシング報告件数 82,338件 16,219件の増加(約24.5%増)
フィッシングサイトのURL件数 39,800件 3,467件の減少(約8.0%減)
悪用されたブランド件数 96件 5件の減少

注目したのは内訳です。報告数の上位5ブランド(Amazon 約26.1%、Apple 約16.1%、ANA 約12.5%、セゾンカード、統計局)だけで全体の約69.9%を占め、1,000件以上の報告があった10ブランドで約83.8%に達します。

つまり残る86ブランドが、全体の2割弱を分け合っている計算になります。マクロミルはこのロングテール側にいます。協議会の緊急情報にもマクロミル名義のものは見当たりませんでした。

これは「報告が少ないから安全」という意味ではありません。むしろ逆で、情報が少ないぶん気づきにくいということです。Amazonをかたるフィッシングなら多くの人が警戒しますが、アンケートモニターの名前をかたられたとき、それを詐欺だと即座に判断できる人はずっと少なくなります。実際、この案件について公になっている一次情報は、ほぼ株式会社マクロミル自身の注意喚起だけでした。

いま不審な連絡が手元にある方は、この年表と照らしてみてください。ご自身が受けた経路がすでに公表されているものなら、それは偶然ではなく既知の手口です。同社のお知らせページは日付順に並んでいるので、数分で確認できます。

株式会社マクロミルと代表者は実在するのか|登記を照会して確かめました

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騙られている側がどういう会社なのかを、公的記録で確認します。ここを押さえておかないと、偽物との違いが判断できません。

特定商取引法に基づく表記|事業者情報の整理

正規の株式会社マクロミルと、騙る側を並べて整理しました。騙る側の欄がほぼ空白になるという事実そのものが、この表の要点です。

項目 株式会社マクロミル(騙られている側) マクロミルを騙る側
事業者名 株式会社マクロミル 「マクロミル」と名乗るのみで、事業者名の表示なし
法人番号 7010001247946 なし(照会できる対象が存在しない)
法人番号指定年月日 2024年9月2日 —
代表者 代表取締役 佐々木 徹 表示なし
所在地 東京都港区港南2丁目16番1号 表示なし
電話番号 本調査では直接確認していない(問い合わせは公式サイトの窓口) 表示なし。先方から一方的にかけてくる事例のみ公表されている
メール support@macromill.com ほか、公式が列挙する6つのドメイン 公式と異なる送信元ドメイン(具体名は非公表)
利用者が負担する費用 登録・回答は無料。ポイント交換手数料も原則無料(PayPayを除く) 「当選金を受け取るための手数料」として接触後に金額を提示
受け取りの方法 貯めたポイントを1ポイント1円相当で交換 支払ったあとに当選金が渡された事例は公表されていない
支払方法 利用者から金銭を受け取る工程が存在しない 電子マネー(ギフトカード)の購入とコード送信、現金振込
返金条件 利用者が支払う費用がないため、返金という概念がない 契約書面も返金条項も存在しない
特商法に基づく表記 利用者が費用を負担しないサービスのため、本調査では販売条件の表示を確認していない 存在しない

右列を見てください。12項目のうち9項目が「表示なし」または「存在しない」です。騙る側は、こちらから連絡を取る手段も、責任を追及する相手も、一切示していません。連絡は常に向こうから来て、こちらからは追えない。これが構造です。

なお、騙る側が誰なのかは公開情報からは確認できません。株式会社マクロミルも警察も、運営主体を特定して公表してはいないためです。当社としても、確認できていない人物名・団体名・ドメイン名を推測で書くことはしません。この記事で示せるのは、公表された手口と、正規側の公的記録との差だけです。

所在地のGoogleマップ|実態の検証材料として

株式会社マクロミルの登記上の本店所在地を地図で確認します。東京都港区港南2丁目16番1号は、品川駅の東側に広がるオフィス街の一角にあたります。当社は現地を訪ねていないため建物の様子までは確認していませんが、登記上の本店が地図に存在する住所であることは確かめられます。

念のため補足すると、この住所は騙る側とは無関係です。騙る側が仮にこの住所を名乗ったとしても、それは株式会社マクロミルの登記上の本店を書き写しただけで、実際にそこにいることを意味しません。住所の一致は実体の証明になりません。

当サイトの過去記事との照合結果

当サイトでは、これまで調査した84記事分の会社名・法人番号・代表者名・住所・電話番号をデータベース化しています。今回、以下を照合しました。

  • 「マクロミル」 → 一致なし。当サイトでは初出の案件です
  • 「港南」「品川」(本店所在地) → 一致なし
  • 「佐々木」(代表者名) → 一致なし

同じ住所や電話番号を別案件で使い回している形跡は、当社の調査記録の範囲では見つかりませんでした。ただし手口のほうは過去記事と一致しています。これは後述します。

もし相手とやり取りが続いている状態なら、一度だけ「会社名と法人番号、折り返せる電話番号を教えてください」と聞いてみてください。正規の事業者なら答えられます。答えをはぐらかされたら、そこで終わりにして構いません。

【登記の逆転現象】「設立が新しい」「商号が変わった」では偽物を見抜けません

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ここからが本記事の中心です。

当社はふだん、怪しい案件を調べるとき、国税庁の法人番号公表サイトで設立からの年数・商号変更の有無・本店移転の履歴を見ます。設立まもない会社が急に大きな話をしていたり、商号をころころ変えていたり、本店を短期間に移していたりすれば、警戒する材料になるからです。

その物差しを株式会社マクロミルに当ててみたところ、予想外の結果になりました。

国税庁 法人番号公表サイトの変更履歴。現在の「株式会社マクロミル」は法人番号7010001247946で、2025年11月13日に「TJ1株式会社」から商号変更している
国税庁 法人番号公表サイトの変更履歴。現在の「株式会社マクロミル」は法人番号7010001247946で、2025年11月13日に「TJ1株式会社」から商号変更している(出典:www.houjin-bangou.nta.go.jp/2026年09月25日 取得)

現在の「株式会社マクロミル」は、2025年11月に商号が変わったばかりです

国税庁の変更履歴情報を、そのまま時系列に直します。

年月日 変更の事由 変更前の情報
2024年9月2日 法人番号の指定(7010001247946) 当時の商号は「TJ1株式会社」
2025年11月13日 商号または名称の変更 ティージェーワン/TJ1株式会社
2025年11月13日 吸収合併(2025年11月1日付) 株式会社マクロミル(9010001157227)を合併
2025年12月5日 本店または主たる事務所の所在地の変更 東京都千代田区霞が関3丁目2番5号
2026年1月6日 吸収合併(2026年1月1日付) 株式会社アクリメイト(2011201019347)、株式会社センタン(8010001142865)を合併

当社がふだん使っている警戒指標を、そのまま当てはめてみます。

  • 法人番号の指定は2024年9月2日。登記上はまだ2年ほどしか経っていません
  • 商号は2025年11月13日に変わったばかり。しかも変更前は「TJ1株式会社」という、事業内容がまったく読み取れない社名でした
  • 本店は2025年12月5日に移転。千代田区霞が関から港区港南へ移っています
  • 2年足らずで3社を吸収合併しています

もしこの登記だけを見せられて「この会社はどうですか」と聞かれたら、当社は間違いなく「警戒してください」と答えます。設立が新しい、社名が変わったばかり、本店も移したばかり、合併を繰り返している。当サイトが過去に扱った案件で警戒材料に挙げてきた特徴が、ほぼそのまま並んでいるからです。

背景を調べると、単純な理由でした

もちろん、これには事情があります。東京証券取引所は2025年5月26日に「上場廃止等の決定:(株)マクロミル」を公表し、同社株式(コード3978・プライム市場)を5月26日から6月16日まで整理銘柄に指定したうえで、2025年6月17日に上場廃止としました。理由は「特定の者以外の株主の所有するすべての株式を1株に満たない端数となる割合で株式併合を行う場合に該当するため」と記載されています(日本取引所グループ)。少数株主を整理して非公開化する、という手続きです。

この買付けを行ったのが「TJ1株式会社」でした。英国の投資ファンドCVCキャピタル・パートナーズ傘下の受け皿会社で、2025年3月に公開買付け(TOB)が成立しています。つまり受け皿会社がそのまま「株式会社マクロミル」に改称したというのが、先ほどの商号変更の中身です。

つまり順序はこうです。受け皿会社が親会社になり、翌年に元の「株式会社マクロミル」を吸収合併して、自らが「株式会社マクロミル」に名前を変えた。中身は同じ事業ですが、器としての法人は入れ替わっているわけです。

もう一つ確認しておきます。元の法人はどうなったのでしょうか。

旧法人番号9010001157227は2025年12月5日に登記記録が閉鎖されている(合併による解散等)
旧法人番号9010001157227は2025年12月5日に登記記録が閉鎖されている(合併による解散等)(出典:www.houjin-bangou.nta.go.jp/2026年09月25日 取得)

旧法人(法人番号9010001157227)は、2025年12月5日に登記記録が閉鎖されていました。事由は「合併による解散等」です。この法人も、さかのぼると2016年7月13日に「株式会社マクロミルホールディングス」から商号変更しており、同じ月に本店を丸の内から港南へ移しています。

ここから、読者の方が実際に使える判断材料が一つ出てきます。

「株式会社マクロミル 法人番号9010001157227」と書かれた会社情報を見かけたら、それは2025年12月5日以降は閉鎖済みの番号です。騙る側が古い会社案内をコピーして使っていれば、この番号がそのまま残ります。正規の現在の番号は7010001247946です。もっとも、これはコピー元が古いことを示す痕跡にすぎず、新しい番号を書いていれば本物だという意味ではありません。番号は誰でも書き写せます。

この節の結論

登記情報は、この案件では見分けの役に立ちません。正規の会社のほうが「新しく、名前が変わり、本店を移し、合併を繰り返している」からです。登記の新しさを警戒材料にすると、本物のほうを疑ってしまいます。

これは一般論としても重要だと当社は考えています。大企業が買収されて非公開化すると、この種の登記の入れ替わりは普通に起きます。「設立が新しい=怪しい」は万能の物差しではない、ということです。

登記は「実在するか」を確かめる道具であって、「善良か」を測る道具ではありません。会社を調べるときは、法人番号で存在を確認したら、そこから先は別の材料に移ってください。設立年数の印象だけで判断を止めないことをおすすめします。

【唯一の識別子】1999年から変わっていないのは、ドメインだけでした

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では何を見ればいいのか。登記が当てにならないなら、他に連続して追える情報はあるのか。調べた結果、一つだけありました。ドメインです。

公式サイトのドメイン「macromill.com」のWHOIS情報を確認しました。

項目 内容
ドメイン macromill.com
登録日 1999年10月28日
最終更新日 2026年5月14日
有効期限 2026年10月28日
レジストラ Amazon Registrar, Inc.
ネームサーバー AWS(awsdns系4件)

1999年10月28日。約27年前です。法人番号は2024年に指定され、商号は2025年に変わり、本店は2025年末に移りました。それでもドメインだけは1999年から一度も変わっていません。

ここに、この案件の見分け方の答えがあります。

ドメインは世界に一つしかありません

ドメイン名は重複して登録できない仕組みになっています。つまり騙る側は、どれだけ精巧に画面を真似ても「macromill.com」そのものを名乗ることは絶対にできません。ロゴも配色もレイアウトも、スクリーンショットを撮れば複製できます。会社名も法人番号も代表者名も、公開情報なので書き写せます。しかしドメインだけは複製できません。

国民生活センターも、偽サイトの見分け方として「サイトのURLの表記が、ブランドの正式な英語表記と少しだけ異なる」という点を挙げています(その通販サイト本物ですか!?”偽サイト”に警戒を!!/2023年1月30日公表)。同センターはあわせて、「事業者の住所記載がない、または虚偽」「連絡方法が問い合わせフォームやフリーメールのみ」「支払い方法が限定されている」といった点も挙げています。先ほどの特商法テーブルで騙る側の欄が空白だらけだったのは、この類型にあたります。

当社が確認した正規のドメインとアカウント

読者の方が照合に使えるよう、株式会社マクロミルが公表している正規の情報をまとめます。

種別 正規のもの
コーポレートサイト www.macromill.com
モニタサイト monitor.macromill.com
メールのドメイン @macromill.com/@service-info.macromill.jp/@info.macromill.jp/@m-promo.jp/@macromillcarenet.jp/@centan.jp
Instagram @macromill_official/@macromill_monitor
X(旧Twitter) @Macromill_Inc/@macromill_mwi/@macromill_enq
LINE マクロミルモニタ(ID:@hme6417h)

メールのドメインが6つある点は、正直に言って利用者には厳しい設計だと当社は感じました。「@macromill.com 以外は偽物」と単純に覚えられないからです。ただ、逆に言えばこの6つ以外から届いたものは疑ってよいということでもあります。

いま、この記事を読んでいる端末でひとつだけ作業をお願いします。マクロミルの公式サイトをブックマークに入れてください。次に不審なメールが来たとき、そのリンクを踏まずにブックマークから入るだけで、この手口はほぼ防げます。

【数学的検証】1件あたり数円のアンケートで「高額当選」は成立するのか

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騙る側が使う「高額当選による賞金」という言葉を、数字で検証します。

まず、正規の報酬設計を確認します

マクロミルの公式ページには、ポイントについてこう書かれています。「1ポイント1円相当として、銀行振込みやギフト券、他社のポイントに交換することができます」。交換手数料は「無料 ※PayPayを除く」と明記されています(出典:monitor.macromill.com)。

交換先として掲載されているのは、PayPay・dポイント・PeX・Gポイント、Amazonギフトカード、Coincheck、楽天銀行やゆうちょ銀行など6行への現金振込、日本赤十字社などへの寄付です。

1件あたりの獲得ポイントについては、公式の明示を見つけられませんでした。利用者の公開報告では、事前アンケートは2〜5ポイント程度、長期利用者で「8年3か月で16,358件に回答し、月平均165件で1,215ポイント」(1件あたり約7.36円)と報告されています。これらは個人の申告であり公式発表ではないため、断定はしません。

騙る側に有利な数字で計算してみます

報告値は1件約7円ですが、多めに見て1件10円と仮定します。騙る側に有利な条件で計算しても結論が変わらないかを確かめるためです。

検証する前提 計算 結果
1件10円で「100万円」を貯めるには 1,000,000 ÷ 10 100,000件の回答が必要
月165件ペースで100,000件に届くには 100,000 ÷ 165 約606か月=約50年
報告値の7.36円で計算すると 1,000,000 ÷ 7.36 ÷ 165 約823か月=約68.6年

どちらに振っても、人生の尺度を超えます。アンケートモニターは1件数円の積み上げで成り立つ仕組みであり、数十万円や数百万円が一度に当たる構造をそもそも持っていません。「高額当選」という前提自体が、正規の報酬設計と噛み合わないのです。

もっと単純な矛盾があります

計算以前の話として、構造上の矛盾を指摘しておきます。

正規の受け取りは「貯めたポイントを交換する」方式です。利用者が先にお金を払う工程が、設計のどこにも存在しません。交換手数料も原則無料です。

一方、騙る側は「受け取るために手数料を払ってください」と言ってきます。これは金額が1,000円でも10万円でも同じことで、正規の仕組みにはない工程です。株式会社マクロミル自身も2026年7月10日の発表で、「いかなる場合も皆さまに金銭の要求や、ギフトカードの購入・送金を求めることは一切ございません」と明言しています。

言い換えると、金額の妥当性を考える必要すらありません。「受け取るために先に払う」と言われた時点で、正規のマクロミルではないと判断できます。

金額が妥当かどうかを考え始めたら、すでに相手のペースです。3,000円なら払ってもいいか、と迷った時点で危ない。迷ったら、相手に「マイページのどこに当選が表示されていますか」と聞いてみてください。正規の仕組みなら、やり取りではなく画面上に記録が残ります。

【手口の分解】DM・LINE・メール・電話——4つの接触経路

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公表されている注意喚起を整理すると、騙る側の接触経路は4つに分かれます。それぞれ入口と要求が違うので、分けて見ていきます。

公式が公表しているSNSアカウント一覧。InstagramとXが各2〜3件、LINEはID @hme6417h のみ
公式が公表しているSNSアカウント一覧。InstagramとXが各2〜3件、LINEはID @hme6417h のみ(出典:www.macromill.com/2026年09月25日 取得)

経路1:SNSの偽アカウントからDMが届く

Instagram・Xの偽アカウントから「広告案件の依頼」としてDMが届き、そこからLINEへ誘導される、という手口です。誘導先で氏名やクレジットカード情報などの個人情報を取得しようとします。

株式会社マクロミルは「マクロミル公式LINEからお客様の個人情報を取得することはございません」と明言しています。公式LINEはID「@hme6417h」の1つだけです。これは覚えておく価値があります。

経路2:なりすましメール

2026年1月9日の発表にあるメールです。同社は「送信元ドメインが当社のもの(@macromill.com)とは異なります」と説明しており、具体的な偽ドメインは公表されていません。当社としても、確認できていないドメイン名を推測で書くことはしません。

対処として公表されているのは、メールを開かない、返信しない、添付ファイルを開かない、記載されたURLをクリックしない、LINEグループを作成も参加もしない、という5点です。

経路3:フィッシングサイト

2023年5月31日には、同社のセルフアンケートツール「Questant(クエスタント)」をかたるメールからフィッシングサイトへ誘導する事例が公表されました。同社は顧客情報の漏えいは確認されていないとしたうえで、「本文に記載されたURLは決して開かず、削除するよう」呼びかけています。

警察庁もフィッシング対策として「電子メールやSMSに記載されているリンクはクリックしない」ことを挙げ、公式サイトをブックマークに登録してそこからアクセスするよう推奨しています(警察庁 フィッシング対策)。この方法なら、ドメインを毎回目視確認しなくても正規サイトに辿り着けます。

経路4:なりすまし電話

2023年12月22日に公表された、債権回収を名乗る電話です。過去に被害に遭った人をもう一度狙うという点で、当社はこれが4つのうち最も悪質だと考えています。一度だまされた経験があると、「被害を取り戻せるかもしれない」という言葉に反応してしまうからです。

この経路には、他の3つにない特徴があります。SNSもメールも使っていない人に届くという点です。電話番号さえ知られていれば成立するため、ネットの使い方に気をつけていても防げません。株式会社マクロミルは、こうした電話を行っていないと明言しています。

4経路に共通していること

並べてみると、共通点がはっきりします。

  • すべて向こうから接触してくる。利用者が検索して辿り着く形ではありません
  • 最終的にLINEか、金銭・個人情報の要求に行き着く。入口は違っても出口は同じです
  • 公式が「一切行わない」と明言している行為ばかり。金銭要求、個人情報の取得、LINEグループ作成依頼、債権回収の電話——4つとも同社が否定しています

つまり見分け方は「向こうから来た連絡で、お金か個人情報を求められたら止まる」の一点に集約できます。

いますぐLINEの友だち一覧を開いて、マクロミルを名乗るアカウントのIDを確認してください。@hme6417h 以外なら、公式ではありません。表示名とアイコンは自由に設定できますが、IDは変えられません。

【当サイトの調査記録との一致】看板が変わっただけで、骨格は過去案件と同じでした

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当サイトのデータベースで手口を照合したところ、「マクロミル」という名前こそ初出ですが、手口の骨格は過去に調査した案件と同型でした。

一致した要素 当サイトの過去記事 共通する構造
高額当選をうたう 新懸賞BLACK 当選を告げてから、受け取りに費用が必要だと後出しする
電子マネー・カード情報 寄付型クラファン ギフトカードやカード情報を入口にして金銭を引き出す
アンケート・副業からLINEへ 三日坊主男子はると 気軽な入口からLINEへ誘導し、そこで本題に入る

共通する骨格は、次の3段階です。

  1. 先に「もらえる」と信じさせる(当選・報酬・特典)
  2. 受け取りには費用が要ると後から言う(手数料・税金・保証金)
  3. 取り戻しにくい方法で払わせる(電子マネーのコード送信・振込)

3段階目が要点です。ギフトカードのコードは、送ってしまえば即座に使われ、クレジットカードの支払い停止のような手段が使えません。だからこそ騙る側はこの方法を選びます。

公的機関の見方とも一致しています。国民生活センターは、高額報酬の受け取りに事前の振込を求め、支払わせたあとにさらに費用を請求する副業トラブルを公表しており、SNS経由が70.1%、平均契約購入金額は2020年度の27万円から2024年度には105万円へ増えたとしています(スキマ時間に気軽に稼げる等とうたう副業トラブル/2024年9月4日公表)。

警察庁も、「短時間」「簡単」といった甘い言葉の広告が入口になっているとして、これを400件以上確認したとしています。少額の報酬を先に見せて信用させたうえで「損失が発生した」「違約金を払え」と架空の料金を請求する流れです。同庁は「手軽に稼げる副業あり」等のSNS広告は詐欺の可能性が高いとしています(警察庁 副業を名目とした詐欺)。

看板がマクロミルに差し替わっただけで、中身は当社が何度も見てきた型です。

この型は、企業名を入れ替えて何度でも使われます。次に別の有名企業の名前で同じ流れが来たときのために、届いたメッセージの日付と文面を1か所に保存しておいてください。相談するとき、時系列が残っているかどうかで話の進み方が変わります。

【対処】不審な連絡を受け取ったとき、支払ってしまったとき

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実際にどうすればいいかを、状況別に整理します。

まだ払っていない場合

  1. 返信も、リンクのクリックもしない。反応があった時点で「生きている連絡先」として扱われます
  2. 公式サイトをブックマークから開いて確認する。届いた連絡に書かれたURLではなく、自分で保存した正規のURLから入ります
  3. SNSアカウントは本記事の一覧と照合する。InstagramとXは各2〜3件、LINEは@hme6417hだけです
  4. 金銭やギフトカードを求められたら、そこで終わりにする。株式会社マクロミルは「いかなる場合も」金銭要求をしないと明言しています
  5. スクリーンショットを残しておく。相手はアカウントを消して逃げます。消される前に画面を保存しておくと、相談のときに話が早くなります

すでに払ってしまった場合

  1. 最寄りの警察署に相談する。株式会社マクロミルも2026年7月10日の発表で「万一、被害に遭われた方は、最寄りの警察署にご相談ください」と案内しています。緊急でない相談は警察相談専用電話「#9110」でも受け付けています
  2. 消費者ホットライン「188」に相談する。全国の消費生活センターにつながります。相談は無料です
  3. ギフトカードを買った店のレシートを保管する。コードを伝えてしまっていても、購入記録は残ります
  4. パスワードを変更する。個人情報を入力してしまった場合、同じIDやパスワードを使っている他のサービスも変更します。警察庁は対策として「複数サイト間での同一IDやパスワードの使用を避ける」ことと「ワンタイムパスワード等を活用する」ことを挙げています
  5. 「取り返します」という次の連絡を警戒する。これが2023年12月22日に公表された「債権回収」を名乗る電話です。被害のあとに来る話は、二次被害の入口である可能性があります

最後の項目を強調させてください。被害に遭ったあとが、いちばん狙われます。取り返したい気持ちにつけ込む手口が実際に公表されている以上、警察と消費生活センター以外からの「返金します」という連絡は、まず疑ってかかってよいと当社は考えます。

順番を間違えないでください。相手をブロックする前に、スクリーンショットを撮ってください。ブロックしてからでは、トーク履歴も相手のプロフィールも確認できなくなります。警察や消費生活センターに持ち込めるのは、消される前に保存した画面だけです。

【危険度チェック】マクロミルを騙る偽サイト・偽アカウントを共通12項目で判定した結果

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当サイトでは、調査したすべての案件に同じ12項目のチェックを当てています。判定は公開情報で確認できる事実だけを根拠にしており、「詐欺である」という断定ではありません。マクロミルを騙る偽サイト・偽アカウントは12項目中7項目に該当しました。

No チェック項目 判定 確認した内容・出典
1 特商法表記に代表者(または運営責任者)の氏名がない 該当 特定商取引法に基づく表記そのものが存在しない。接触はSNSのDM・LINE・メール・電話だけで、事業者名も責任者名も示されない(株式会社マクロミル 2026年7月10日 注意喚起)
2 特商法表記に電話番号がない、または携帯・IP電話のみ 該当 こちらから折り返せる番号の提示がない。逆に2023年12月22日の注意喚起では、先方から「債権回収をしている」と名乗る電話がかかってきた事例が公表されている
3 連絡先メールがフリーメール(Gmail等) 非該当 公式は「送信元ドメインが当社のもの(@macromill.com)とは異なります」とだけ公表しており、具体的な送信元は非公開。フリーメールかどうかは公開情報からは確認できない(2026年1月9日 注意喚起)
4 運営法人が設立1年未満、または法人番号で確認できない 該当 法人格の提示がなく、国税庁 法人番号公表サイトで照会できる対象が存在しない。なお騙られている側の株式会社マクロミルは法人番号7010001247946で実在する
5 所在地がバーチャルオフィス・レンタルオフィス・住宅 非該当 所在地の提示自体がないため、種別を判定する材料がない。バーチャルオフィスだと確認できたわけではない
6 特商法表記の住所と登記上の本店が一致しない 非該当 特商法表記がなく、照合できる住所が存在しない。株式会社マクロミルの登記上の本店は東京都港区港南2丁目16番1号
7 申し込み前に価格が開示されない(後出しの価格提示) 該当 「高額当選による賞金を受け取るための手数料」という名目で、接触したあとに初めて金額を提示する構造(2026年7月10日 注意喚起)
8 「返金不可」条項がある、または返金条件が達成困難 該当 契約書面も返金条項も存在しない。電子マネー(ギフトカード)のコードを送らせる手口のため、支払ったあとに取り戻す手段が事実上ない
9 投資性のある商材なのに金融庁の登録・登録番号の記載がない 非該当 投資商材ではなく、アンケートと懸賞をかたる手口のため、金融商品取引法の登録は論点にならない
10 広告の数字(月収・勝率・人数・実績)が計算上または時系列で成り立たない 該当 正規のポイントは公式ページで「1ポイント1円相当」と説明されている。1件あたりの単価は利用者の公開報告で約7.36円とされる。多めに1件10円と見積もっても100万円は10万件分にあたり、月165件ペースで約50年かかる。本文で計算を示している
11 同じ住所・電話番号・人物で、当サイトが過去に調査した別案件がある 非該当 騙る側は住所も電話番号も公開しておらず、照合対象が存在しないため「該当」とはしない。ただし手口の骨格は一致しており、新懸賞BLACK・寄付型クラファンと同型(本文で詳述)
12 消費者庁・国民生活センター・警察庁が注意喚起する手口の類型に一致する 該当 国民生活センターは、高額報酬の受け取りに事前の振込を求め、支払わせたあとにさらに費用を請求する副業トラブルを公表している(2024年9月4日)。警察庁も、少額の報酬で信用させてから架空の料金を請求する手口を挙げており、本件の構造と一致する

判定日:2026年9月25日時点の公開情報にもとづきます。事業者側の表示が更新された場合、判定は変わることがあります。

「非該当」が5項目ある点を、安全の裏返しだと受け取らないでください。住所も電話番号もメールも公開されていないため、判定する材料すら出てこないという意味です。チェックできないこと自体が、この相手の性質を表しています。

【まとめ】マクロミルを騙る偽サイト・偽アカウントを調査した結論

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2026年9月時点の公開情報にあたって調べた結果を、最後に整理します。

分かったこと

  1. 運営元は、登記で確認できる実在の企業でした。株式会社マクロミルは法人番号7010001247946、従業員1,308人。当社の調査では、この会社を詐欺と判断する材料はありませんでした
  2. 騙りは4年以上続いています。同社の注意喚起は2022年3月から2026年7月まで少なくとも8回。入口を次々に変えながら、4年以上のあいだ途切れていません
  3. 登記情報では見分けられません。正規の株式会社マクロミルのほうが、法人番号の指定は2024年9月2日、商号変更は2025年11月13日、本店移転は2025年12月5日と、すべて直近2年以内です。2025年6月17日の上場廃止にともなう組織再編が理由でした
  4. ドメインだけが唯一の連続した識別子です。macromill.com は1999年10月28日登録で約27年。登記が入れ替わってもドメインは変わっておらず、しかもドメインは重複登録できないため複製されません
  5. 「高額当選」は正規の報酬設計と噛み合いません。1件10円と多めに見積もっても100万円は10万件分、月165件ペースで約50年かかります。そもそも正規の受け取りに「先に払う」工程は存在しません
  6. 手口は当サイトの過去案件と同型です。「もらえると信じさせる→受け取りに費用が要ると後出しする→取り戻しにくい方法で払わせる」という3段階は、新懸賞BLACKや寄付型クラファンで見たものと同じでした

この記事でいちばんお伝えしたいこと

当社がふだん使っている物差しは、今回は通用しませんでした。正規の大企業のほうが、警戒指標をすべて持っていたからです。当社自身にとっても、物差しを見直す機会になりました。

そのうえで、読者の方に持ち帰っていただきたい判断基準は一つだけです。

向こうから来た連絡で、お金か個人情報を求められたら、そこで止まる。

アカウント名は似せられます。ロゴも画面も複製できます。会社名も法人番号も公開情報なので書き写せます。それでも、正規のマクロミルが利用者に金銭を要求することはありません。同社自身が「いかなる場合も」と明言しています。この一点だけ覚えておけば、4つの接触経路のどれから来ても止まれます。

そして、すでに支払ってしまった方へ。そのあとに来る「取り返します」という連絡が、二次被害の入口になっている例が実際に公表されています。相談先は警察(#9110・最寄りの警察署)と消費者ホットライン(188)です。この2つ以外からの返金話は、まず疑ってください。

判定は2026年9月25日時点の公開情報にもとづきます。株式会社マクロミルの発表や騙る側の手口は更新されていきますので、不審な連絡を受け取った際は同社の公式お知らせで最新の注意喚起をご確認ください。

もしご家族や知り合いにポイ活やアンケートモニターをしている方がいたら、この記事を渡してください。狙われるのは「アンケートに答えている人」です。本人が警戒していても、家族が先に不審なメールを受け取ることがあります。

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【よくある質問】マクロミルを騙る偽サイト・偽アカウントに関するFAQ

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Q1. マクロミルモニタサイトは詐欺なのでしょうか?

A. いいえ。当社の調査では、マクロミルモニタサイトを運営する株式会社マクロミルを詐欺と判断する材料は見つかりませんでした。法人番号による登記の確認も、従業員規模も、本文で示したとおりです。

注意が必要なのは、この会社の名前を無断で使う第三者のほうです。同社自身が2022年から2026年7月まで少なくとも8回、なりすましへの注意喚起を公表しています。「マクロミルは危ない」ではなく、「マクロミルを名乗る連絡が来たら、それが本物かを確かめる」という理解が正確です。

なお、正規のマクロミルで「思ったより稼げない」という声はあります。ただしこれは報酬設計の問題であって、詐欺とは別の話です。1件あたり数円の積み上げという仕組みを知っていれば、期待とのずれは起きにくくなります。

Q2. 手数料を払ってしまいました。返金や解約はできますか?

A. 残念ながら、取り戻すのは容易ではありません。とくに電子マネー(ギフトカード)のコードを伝えてしまった場合、相手は即座に使い切るため、クレジットカードの支払い停止のような手段が使えないのが実情です。騙る側がこの支払い方法を指定するのは、それが理由です。

契約書面も返金条項も存在しないため、解約という手続きもありません。そのうえで、取れる行動は次の3つです。

  1. 最寄りの警察署に相談する(緊急でなければ警察相談専用電話「#9110」)。株式会社マクロミルも被害時は警察への相談を案内しています
  2. 消費者ホットライン「188」に相談する。全国の消費生活センターにつながり、相談は無料です
  3. やり取りの記録とギフトカードの購入レシートを保管する。相手はアカウントを削除して消えるため、スクリーンショットが唯一の記録になります

そして重要な注意点があります。「被害金を取り返します」という連絡が来ても応じないでください。株式会社マクロミルは2023年12月22日に、債権回収を名乗る電話について注意喚起を出しており、同社はそうした電話を行っていないとしています。被害のあとに来る返金話は、二次被害の入口である可能性があります。

Q3. 本物のマクロミルからの連絡かどうか、どこで見分ければいいですか?

A. ドメインとアカウントIDで照合してください。会社名・法人番号・代表者名・ロゴ・画面デザインは、すべて公開情報か複製可能なもので、偽物でも本物そっくりに書けます。一方でドメインは世界に一つしか登録できないため、複製できません。

正規のサイト・メールドメイン・SNSアカウントの一覧は、本記事の「【唯一の識別子】1999年から変わっていないのは、ドメインだけでした」に表でまとめています。とくにLINEはID「@hme6417h」の1つだけで、これ以外は公式ではありません。

ただし、ドメインを1文字ずつ目視で確認するのは現実的ではありません。より確実なのは、本記事の「対処」で挙げた公式サイトをブックマークから開く習慣です。

そしてもう一つ、ドメインを確認するまでもない判断基準があります。金銭やギフトカードを求められた時点で、本物ではありません。株式会社マクロミルは「いかなる場合も皆さまに金銭の要求や、ギフトカードの購入・送金を求めることは一切ございません」と明言しています。

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