【法人番号なし】LINEセラピーは副業詐欺?

副業
監修者
調査員
リサーチアナリスト・キャリアプランナー
リサーチアナリスト・キャリアプランナー。1995年生まれ。大学卒業後、消費者生活相談センター勤務。詐欺案件の相談を通じて培った知識を活かし、多くの方が安心して収入アップを目指せるよう、「副業の相談役」として、ひとりひとりに最適なアドバイスをご提供したく。2025年に副業お悩み相談センターに参画。

※本記事は2026年10月1日時点で公開されている情報をもとに当社が調査した内容です。LINEセラピーの募集は現在LINEの中だけで行われており、募集ページ・特定商取引法に基づく表記はいずれも当社から閲覧できませんでした。本文では、当社が原本を確認できた事実と、他サイトが報告している内容とを、そのつど区別して書きます。

この記事の結論(2026年10月1日調査時点)

  • LINEセラピーは、お金持ちの悩み相談に乗るだけで高額の報酬がもらえるとうたって、LINEの中だけで人を集めている在宅の求人です。メールセラピーという呼び方も使われています。
  • この求人には、「報酬を受け取るために、先にこちらがお金を払う」という工程があると報告されています。働いた対価が入ってくる前に、こちらから出ていくお金が先に発生する形です。
  • 「相談に乗るだけ」は、国民生活センターが“タスク副業”の定義として発表資料に書いている文言そのものです。2024年9月4日の資料にも、2026年5月19日の注意喚起にも並んでいます。
  • 募集元のドメイン therapistut.com は2026年8月11日に取得されたもので、調査時点で51日しか経っていません。取得先は日本のGMOインターネットグループ(お名前.com)、ネームサーバーも日本のValue-Domainです。
  • 他サイトの報告では、特商法表記は米国ネバダ州の住所とUAEの電話番号を名乗っています。ところが当社が調べると、この求人のメールサーバーは日本のさくらインターネットのVPS(石狩)にあります。ドメインも日本、メールも日本で、米国にあるのはWebサーバーだけです。
  • 国税庁の法人番号公表サイトで「ラインセラピー」を検索しても0件です。解散・清算が済んだ法人も含める条件でも出てきません。
  • そして2026年10月1日時点で、therapistut.com はどのURLを開いても「page not found」しか返しません。Wayback Machineにもurlscan.ioにも1件も保存されておらず、何をうたっていた求人なのかを、あとから確かめる手段が公開情報の中に残っていません。

お急ぎの方は、ご自身が当てはまるところへ飛んでください。この記事には、立場の違う3種類の方が辿り着きます。

以下は、当社スタッフが公開情報だけを使って確認した内容です。当社はLINEへの登録も支払いも行っていないため、登録後のやり取りや担当者との会話については書きません。

  1. 【結論】報酬を受け取るために先にお金を払う副業は、稼ぎ方の話ではなく、払わされ方の話です
    1. 払う前に、この3つを文字で答えてもらってください
  2. 【照合】「相談に乗るだけ」は、国民生活センターが“タスク副業”の定義に書いている文言です
    1. 「話を聞くだけ」「相談に乗るだけ」は、定義そのものに書かれている
    2. 2026年5月の注意喚起でも、同じ言葉が並んでいる
  3. 【前例】消費者庁が2025年2月6日に「消費者を欺く行為」と公表した型と、どこが同じか
    1. 消費者安全法第38条第1項に基づく公表
    2. 公表されたのは「アカウント名」だけで、事業者の実体は不明だった
    3. 似ているところと、違うところを分けて書きます
  4. 【募集元】LINEセラピーの募集ページを、ドメインから調べました
    1. 特定商取引法に基づく表記|事業者情報の整理
    2. ドメインが取得されたのは2026年8月11日、51日前のことです
    3. 「米国ネバダ州の会社」のメールサーバーは、日本のさくらインターネットにあります
    4. いつ動き出したのかは、証明書の記録から分かります
  5. 【不在】法人番号にも、検索結果にも、アーカイブにも残っていません
    1. 法人番号公表サイトで「ラインセラピー」は0件
    2. 募集ページは、どこにも保存されていません
    3. 2026年10月1日、サイトは生きているのに入口だけが閉じています
  6. 【設計】LINEの中だけで完結させる募集が、読者から何を奪っているか
    1. 検索しても何も出てこないのは、偶然ではありません
    2. 「LINEの中だけ」は、記録を相手に握らせるということでもあります
    3. 報酬の数字は、同じ募集の中で矛盾しています
  7. 【見分け方】LINEだけで完結する求人を、申し込む前に見抜く5つの問い
    1. 問い1:報酬を受け取るために、こちらから払うお金があるか
    2. 問い2:最初に少額が実際に振り込まれていないか
    3. 問い3:支払手段を向こうが指定してこないか
    4. 問い4:会社名で検索して、運営側のページが1件も出てこないか
    5. 問い5:条件を文字で答えてもらえるか
  8. 【年表】ドメインと証明書から再構成した、この募集の51日間
  9. すでに支払ってしまった方へ|公的な相談先と、いまできること
    1. 1. 事業者に返金を求めるより先に、記録を保存してください
    2. 2. 消費者ホットライン「188」に電話してください
    3. 3. 警察相談専用電話「#9110」も使えます
    4. 4. 支払手段によっては、止められる可能性があります
    5. 5. 追加の支払いには応じないでください
  10. 【危険度チェック】LINEセラピーを共通12項目で判定した結果
  11. まとめ|覚えて帰っていただきたいのは、案件名ではなく「先に払わせる」という形です
  12. 関連記事|あわせて読みたい潜入調査レポート
  13. 【よくある質問】LINEセラピーに関するFAQ
    1. Q. LINEセラピーは詐欺なのでしょうか?
    2. Q. すでに3,000円を払ってしまいました。返金してもらえますか?
    3. Q. 「悩み相談を聞くだけ」の副業は、すべて怪しいのでしょうか?

【結論】報酬を受け取るために先にお金を払う副業は、稼ぎ方の話ではなく、払わされ方の話です

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研修費が必要な仕事も、道具を自分で買う仕事もあるので、「最初にいくらか払う」と言われて立ち止まれないのは自然なことです。そこで境目をはっきりさせます。問題にすべきなのは「お金を払うかどうか」ではなく、「何に対して払うのか」です。

道具代や研修費は、こちらが受け取る物やサービスの対価です。一方、LINEセラピーで報告されているのは、すでに発生したはずの報酬を、こちらの口座へ動かすために払うお金です。名目は「正規雇用契約」だったり「アカウントのカスタマイズ」だったりしますが、どれも共通して支払った側に何も残らないという性質を持っています。

そして、報酬を受け取るために手数料を払う仕組みは、本来の雇用にはありません。給与から源泉徴収や社会保険料が引かれることはあっても、働いた人が会社へ振り込む工程は、給与の支払いには存在しないからです。この一点だけで、LINEセラピーが「雇用」という言葉で説明している関係は、普通の雇用とは別のものだと分かります。

払う前に、この3つを文字で答えてもらってください

いま迷っている方が、今日この場でできることを3つに絞ります。電話や通話ではなく、必ずLINEのトーク画面など、文字が残る形で聞いてください。あとから見返せること自体が目的です。

  1. 「特定商取引法に基づく表記のページのURLを送ってください」
    有料の商品やサービスを売る事業者には、事業者名・住所・電話番号などを表示する義務があります。LINEセラピーの場合、その表記があるはずのページに当社はたどり着けませんでした。もしURLが送られてきたら開いて中身を読み、その場でスクリーンショットを撮ってください。今回のように、あとから消えます。
  2. 「報酬を受け取るまでに、こちらから支払うお金の総額はいくらですか。内訳も文字でください」
    今回報告されているのは、3,000円で終わりではなく、そのあと5,000円、10,000円と段階的に増えていく形です。総額が答えられない募集は、総額が決まっていないということです。「そのつど案内します」という返事が来たら、それが答えです。
  3. 「支払いはAppleギフトカード以外の方法を選べますか」
    ギフトカードは、コードの番号を伝えた時点で相手に使われてしまい、クレジットカードのような取消しの仕組みがありません。支払手段をギフトカードに限定する理由は、受け取る側にしかありません。「ギフトカードだけです」と言われたら、そこで止めてください。

この3つに文字で答えが返ってこないなら、それ以上の検証は要りません。ここまで読めば、払うかどうかを決める材料は揃っています。以下は、なぜそう言えるのかを一つずつ確かめた記録です。

3つの質問を送るとき、スクリーンショットも一緒に撮っておいてください。相手が答えなかったという事実のほうが、答えの中身より役に立つことがあります。

【照合】「相談に乗るだけ」は、国民生活センターが“タスク副業”の定義に書いている文言です

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LINEセラピーの説明を読むと、「悩み相談に乗るだけ」「話を聞くだけ」という言い方が中心に置かれています。この言い回しが、行政の資料の中でどう扱われているかを確かめました。

「話を聞くだけ」「相談に乗るだけ」は、定義そのものに書かれている

独立行政法人国民生活センターは2024年9月4日、「スキマ時間に気軽に稼げる等とうたう副業トラブル!-簡単なタスクを行う副業でお金を払う??詐欺に騙されないで-」という発表を行っています。この資料は、集計の対象となる「タスク」が何を指すのかを脚注で定義しているのですが、そこにこう書かれています。

本資料では、「“いいね”を押すだけ」「スタンプを送るだけ」「スクリーンショットを撮るだけ」「動画を見るだけ」「フォローするだけ」「話を聞くだけ」「相談に乗るだけ」等、スキマ時間にできる簡単な仕事(作業)を総称して「タスク」と呼び、「簡単なタスクを行う副業に関するトラブル」の相談件数を集計している。

「話を聞くだけ」「相談に乗るだけ」は、この資料の中で、トラブルを集計する対象として最初から数えられています。悩み相談の副業だから性質が違う、ということにはなりません。行政の整理では、いいねを押す副業と同じ箱に入っています。

そして、この定義のもとで集計された数字が次のものです。

年度 相談件数 SNSがきっかけの割合 平均契約購入金額
2020年度 1,341件 23% 279,519円
2021年度 2,398件 36.2% 301,344円
2022年度 2,793件 43.9% 533,233円
2023年度 3,694件 63.4% 763,117円
2024年度(7月31日まで) 950件 70.1% 1,059,658円

件数が3年で2.7倍になったことより、平均契約購入金額が279,519円から1,059,658円へ、およそ3.8倍になっていることのほうが重たい数字だと当社は見ています。「スキマ時間に数千円」という入口の軽さと、実際に出ていく金額の大きさが、年を追うごとに離れています。入口が軽いことは、出口が軽いことを意味しません。

国民生活センター「スキマ時間に気軽に稼げる等とうたう副業トラブル!」(2024年9月4日公表)。脚注で「話を聞くだけ」「相談に乗るだけ」をタスクの定義に含めている
国民生活センター「スキマ時間に気軽に稼げる等とうたう副業トラブル!」(2024年9月4日公表)。脚注で「話を聞くだけ」「相談に乗るだけ」をタスクの定義に含めている(出典:www.kokusen.go.jp/2026年10月01日 取得)

2026年5月の注意喚起でも、同じ言葉が並んでいる

同じ国民生活センターが2026年5月19日に出した「簡単なタスクで稼げるとうたう副業トラブルに注意!」では、「20〜30代に被害が急増中」という見出しのもと、消費者へのアドバイスにこう書かれています。

SNSや動画広告、インターネット検索等で「“いいね”を押すだけ」「スタンプを送るだけ」「スクリーンショットを撮るだけ」「コピペするだけ」「相談に乗るだけ」「動画を見るだけ」といった、スキマ時間を使って簡単に稼げるかのような広告が見られますが、詐欺の可能性があるので、こうした文言をうのみにしないようにしましょう。

2024年の資料は脚注での定義でしたが、2026年の注意喚起では消費者に直接呼びかける本文の側に「相談に乗るだけ」が入っています。2年のあいだに、この言い回しが注意喚起の前面に出てきたということです。

同じ資料に載っている相談事例の一つは、こういうものでした。

簡単に稼げるというSNSを見て、事業者とメッセージアプリでつながった。(中略)3日間指示されたとおり作業をしたら、報酬として約2,500円が振り込まれた。
その後、また指示どおりに作業したが、どういうわけか、今度はうまくいかず、事業者から「失敗したのでグループの連帯責任になる」と言われ、約50万円を入金するように言われて支払った。その後も、報酬を送るのに必要などと言われ、次々にお金を請求されて支払った。会社名もわからず、個人らしき人とメッセージアプリでやり取りしているだけだったので、詐欺にあったかと思う。(2025年11月受付 20歳代 女性)

注目していただきたいのは、最初の2,500円は本当に振り込まれているという点です。報酬が実際に入ってくるので、この方は仕組みを疑いませんでした。少額が実際に支払われることは、安全の証明になりません。むしろ、そのあとの請求を通すための準備として機能しています。

国民生活センター「簡単なタスクで稼げるとうたう副業トラブルに注意!」(2026年5月19日公表)。アドバイス欄に「相談に乗るだけ」が明記されている
国民生活センター「簡単なタスクで稼げるとうたう副業トラブルに注意!」(2026年5月19日公表)。アドバイス欄に「相談に乗るだけ」が明記されている(出典:www.kokusen.go.jp/2026年10月01日 取得)
いま案内されている仕事の説明文を、国民生活センターのページに並んでいる言い回しと見比べてみてください。「〜するだけ」という形になっていたら、その時点で立ち止まる価値があります。

【前例】消費者庁が2025年2月6日に「消費者を欺く行為」と公表した型と、どこが同じか

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国民生活センターのものは、相談の集計と注意喚起です。これに対して、行政が特定の事業者について「消費者を欺く行為」と認定して公表した例もあります。手口の構造を理解するうえで、この資料がいちばん役に立ちます。

消費者安全法第38条第1項に基づく公表

消費者庁は2025年2月6日、「『タスク副業』で報酬が支払われるとうたい、実際には高額を送金させる事業者に関する注意喚起」を公表しました。根拠は消費者安全法第38条第1項で、同庁が調査のうえ「消費者の利益を不当に害するおそれのある行為(消費者を欺く行為)を行っていたことを確認した」として出されたものです。

公表資料によると、勧誘は次の順序で進んでいました。

段階 内容 この時点で消費者が受け取るもの
1 SNS広告からLINEへ誘導。「動画をスクリーンショットして送る」副業に勧誘 1回数百円がPayPayで実際に支払われる
2 タスク専用サイトに銀行口座を含む個人情報を登録するよう指示 2千円が実際に入金される
3 「もっと高額な報酬が得られるタスクがある」とTelegram・Toomeへ移行。グループチャットに参加 サイト上の表示だけ
4 高額な参加費用を個人名義の銀行口座へ送金させる なし
5 作業の誤りを指摘し、「追加送金すれば完了して全額返金され、高額報酬が支払われる」と告げる なし

そして結果について、公表資料はこう書いています。

消費者が支払った参加費用が返金されることも、本件事業者が提示した高額の報酬が支払われることもありませんでした(消費者を欺く行為)。

公表されたのは「アカウント名」だけで、事業者の実体は不明だった

この注意喚起で消費者庁が公表できたのは、会社名ではなくアカウント名でした。資料には「椿 ●美」「やなか●●え」「安藤 ●杉」「川島 ●●子」「川島 ●●理」というTelegram・Toomeのアカウント名が並び、その下に注記があります。

本件事業者の担当アカウントを使用していた本件事業者の実体は不明です。

国が調査に入っても、事業者の実体が分からなかったということです。これは、LINEセラピーについて当社が直面している状況とよく似ています。やり取りの相手はアカウントであって、法人ではありません。

消費者庁のアドバイス欄には、こうも書かれています。

お金が支払われるはずの副業で、副業を続けるためにはお金が必要などと、指定した銀行口座に何度も送金や振込みを要求された場合には、慎重になりましょう。特に、指定された口座が個人名義の場合には注意が必要です。

消費者庁「『タスク副業』で報酬が支払われるとうたい、実際には高額を送金させる事業者に関する注意喚起」(2025年2月6日公表)
消費者庁「『タスク副業』で報酬が支払われるとうたい、実際には高額を送金させる事業者に関する注意喚起」(2025年2月6日公表)(出典:www.caa.go.jp/2026年10月01日 取得)

似ているところと、違うところを分けて書きます

ここは誤解が生じやすいので、はっきり書いておきます。

似ているのは構造です。SNSやLINEで勧誘し、少額を実際に支払って信用させ、そのあと「報酬を受け取るために」という名目で送金させる。LINEセラピーについて報告されている流れは、この形をなぞっています。

違うのは、名指しされた事業者です。消費者庁が2025年2月6日に公表したのは、Telegram等で「椿 ●美」等のアカウントを使っていた事業者であって、LINEセラピーではありません。当社が調べた範囲でも、消費者庁・国民生活センター・警察庁のいずれかがLINEセラピーを名指しで注意喚起した事実は確認できませんでした。この記事は、名指しがあったかのように読まれることを意図していません。

振込先の口座名義を、振り込む前に必ず確認してください。個人名だった場合、消費者庁がわざわざ名指しで注意している条件に当てはまっています。

【募集元】LINEセラピーの募集ページを、ドメインから調べました

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ここからは、当社が自分で取得した記録だけで書きます。LINEセラピーの募集に使われているドメインは therapistut.com です。

特定商取引法に基づく表記|事業者情報の整理

当サイトでは毎回、特商法表記を一覧にして「誰に振り込むのか」を確かめられるようにしています。ところが今回は、表そのものがほとんど埋まりません。埋まらないことが今回の調査結果なので、そのまま載せます。

項目 公開情報から確認できた内容
事業者名 当社では確認できず。他サイトは「株式会社Lineセラピー」と報告しているが、原本のページに到達できないため当社では裏が取れていない
法人番号 存在しない。国税庁法人番号公表サイトで「ラインセラピー」は0件(後述)
設立日 登記が存在しないため確認できず
代表者 当社では確認できず。他サイトは「Majid bin Mohammed Al Falasi」と報告
所在地 当社では確認できず。他サイトは「3600 S Las Vegas Blvd, Las Vegas, NV 89109」と報告。この住所自体は実在するが、ラスベガスのカジノホテル「ベラージオ」の住所である
電話番号 当社では確認できず。他サイトは「+971 4 729618」と報告。ドバイの固定電話は加入者番号が7桁だが、この番号は6桁しかない
メール ドメインは therapistut.com。MXレコードが mail.therapistut.com に設定されており、自前のメールサーバーを持っている
報酬額 当社では確認できず。他サイトは「最大月収100万円」「1通あたり最低20万円から上限なし」「登録祝い金5万円」と報告
支払う金額 当社では確認できず。他サイトは3,000円から始まり5,000円・10,000円と増えると報告
支払方法 当社では確認できず。他サイトはAppleギフトカードと報告
返金条件 記載の有無を確認できず
業規制関連 該当なし(投資性のある商材ではない)

この表を見て「調べ方が足りないのでは」と思われるかもしれません。ですので、何をどこまで試したかを書きます。当社は therapistut.com に対して、トップページのほか tokushoho・law・company・recruit・about・privacy・sitemap.xml・robots.txt など20通り以上のパスを試しました。いずれもHTTPの応答は200で、返ってくる本文は毎回同じ14バイト、中身は「page not found」の一行だけです。LINEアプリのブラウザを名乗っても、iPhoneを名乗っても、結果は変わりませんでした。

ドメインが取得されたのは2026年8月11日、51日前のことです

WHOISをレジストリ(Verisign)に直接照会した結果が次のものです。

項目 内容
ドメイン therapistut.com
登録日 2026年8月11日 11時13分51秒(UTC)
最終更新 2026年8月11日 11時20分23秒(UTC)
登録期限 2035年8月11日(9年分)
登録事業者 GMOインターネットグループ(お名前.com)
ネームサーバー NS11/NS12/NS13.VALUE-DOMAIN.COM

調査日の2026年10月1日まで、51日です。

ここで一つ、当サイトの立場をはっきりさせておきます。ドメインや法人が新しいこと自体を、怪しさの証拠として扱いません。新しく始まる事業はいくらでもありますし、設立直後の会社がまともな仕事をしている例も当然あります。問題は新しさではなく、51日しか経っていない募集元について、申し込みを決める前に確かめられる公開情報が一つも残っていないことのほうです。

「米国ネバダ州の会社」のメールサーバーは、日本のさくらインターネットにあります

当社が今回いちばん重く見ているのはここです。DNSを引くと、次のようになっています。

レコード 値 どこにあるか
therapistut.com のAレコード 64.62.210.78 米国カリフォルニア州のHurricane Electric
mail.therapistut.com のAレコード 153.126.137.204 日本・さくらインターネット
MXレコード mail.therapistut.com(優先度10) 同上
SPFレコード v=spf1 +a +mx +ip4:153.126.137.204 ~all 同じ日本のIPを、送信元として自分で宣言している

153.126.137.204 を逆引きすると ik1-304-12450.vs.sakura.ne.jp というホスト名が返ります。vs.sakura.ne.jp は、さくらインターネットが提供しているVPS(仮想専用サーバー)に付く名前です。JPNICのWHOISで同じIPを照会すると、153.126.137.0/24 のネットワーク名は「SAKURA-NET」、組織名は「さくらインターネット株式会社」と表示されます。

JPNIC WHOIS。mail.therapistut.com のIPアドレス 153.126.137.204 はさくらインターネット株式会社の割当であることを示している
JPNIC WHOIS。mail.therapistut.com のIPアドレス 153.126.137.204 はさくらインターネット株式会社の割当であることを示している(出典:whois.nic.ad.jp/2026年10月01日 取得)

整理するとこうなります。

  • 名乗っているとされるもの:米国ネバダ州の会社、UAE(ドバイ)の電話番号
  • ドメインを取った場所:日本(GMOインターネットグループ/お名前.com)
  • ネームサーバー:日本(Value-Domain)
  • メールサーバー:日本(さくらインターネットのVPS)
  • Webサーバー:米国(Hurricane Electric)

米国を指しているのはWebサーバーだけで、ドメインもネームサーバーもメールも日本です。しかもSPFレコードは、この求人が自分で「うちのメールはこの日本のIPから出します」と宣言している記録です。他人に書かれるものではありません。

念のため書き添えますが、さくらインターネットもGMOインターネットグループも、Hurricane Electricも、設備を貸している事業者であって、内容に関与しているという話ではありません。ここで言えるのは、海外の会社だと説明されているものの実務が、日本から動いているという一点です。

いつ動き出したのかは、証明書の記録から分かります

WebサイトのSSL証明書は、発行されると公開の記録(Certificate Transparency)に残ります。therapistut.com について残っているのは、次の2枚だけでした。

発行日時(UTC) 対象 発行元
2026年8月17日 01:41:05 mail.therapistut.com Let’s Encrypt
2026年8月18日 20:12:46 therapistut.com Let’s Encrypt

サブドメインは mail ひとつだけです。そしてメール用の証明書のほうが、サイト本体より約43時間早く発行されています。ドメインを取ってからサイトを開くまでの一週間に、先に用意されたのがメール基盤だった、という順序が記録に残っています。

案内されたURLのドメイン名を、ドメイン取得サービスの検索窓に入れてみてください。「取得できます」と出たら、いま見ているページはそのドメインでは動いていません。1分で終わります。

【不在】法人番号にも、検索結果にも、アーカイブにも残っていません

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ここまでは「何があるか」を調べた結果です。今度は「何がないか」を確かめます。副業を申し込むかどうか迷っている方にとっては、こちらのほうが直接役に立つはずです。

法人番号公表サイトで「ラインセラピー」は0件

国税庁の法人番号公表サイトは、日本国内の法人の商号・所在地・法人番号を誰でも無料で検索できる公的なデータベースです。当社は次の条件で検索しました。

検索条件 内容
キーワード ラインセラピー
検索方法 部分一致検索
登記記録の閉鎖等 含める
実施日 2026年10月1日
結果 「入力された条件に該当するデータが存在しません。」

検索機能そのものが壊れていたのでは意味がないので、同じ条件でキーワードだけを「セラピー」に変えて確かめました。こちらは433件がヒットします。検索は正しく動いていて、そのうえで「ラインセラピー」が0件です。

「登記記録の閉鎖等を含める」という条件にしているのがポイントです。これは、解散や清算が終わって登記が閉じられた法人も検索対象に入れる設定です。つまり、過去に一度でも存在して今は無くなった、という可能性も潰れています。

この検索は、読者ご自身でも1分でできます。国税庁法人番号公表サイトを開き、検索欄に会社名を入れて「部分一致検索」を選ぶだけです。お金を払う前に、相手が名乗っている会社名でこれをやってください。法人番号が出てこない相手に振り込むということが、何を意味するのかが分かります。

募集ページは、どこにも保存されていません

次に、過去のページが残っていないかを確かめました。当サイトの調査では、Internet Archive の Wayback Machine を使って、消えたLPを読み直すことがよくあります。

調べた先 結果
Wayback Machine(therapistut.com 全体) 0件
urlscan.io(domain:therapistut.com) 0件
Bing の site:therapistut.com インデックスなし

Wayback Machine は、誰かが一度でもそのページを保存すれば記録が残る仕組みです。0件ということは、この求人のページを保存した人が、世界中で誰もいなかったということです。検索エンジンにも載っていません。

これが意味するのは単純です。LINEセラピーが何をうたっていたのか、どんな条件を提示していたのかを、あとから確かめる方法が公開情報の中に存在しません。支払いの前も、支払いのあとも、確かめられません。

2026年10月1日、サイトは生きているのに入口だけが閉じています

最後に、現在の状態です。当社が確認した応答は次のとおりでした。

開いたURL HTTPの応答 返ってきた本文
https://therapistut.com/ 200 14バイト「page not found」
https://therapistut.com/tokushoho 200 同じ14バイト
https://therapistut.com/company 200 同じ14バイト
https://therapistut.com/recruit 200 同じ14バイト
https://therapistut.com/top.php 404 16バイト

細かい話に見えますが、ここから分かることがあります。存在しない .php ファイルだけがサーバーの404を返し、それ以外のパスはすべて同じ「page not found」を返しています。これは、サーバーの前段にあるプログラムが全部のアクセスを受け取って、同じ一行を返している状態です。

さらに応答ヘッダーを見ると、nginx 1.29.3 と PHP 8.5.9 が動いており、アクセスのたびにセッションID(PHPSESSID)が発行されています。サーバーが止まったのでも、ドメインが失効したのでもありません。表に出る入口だけが閉じられています。

ドメインの登録期限は2035年8月11日まで残っています。いつでも開き直せる状態のまま、いまは閉じているというのが、2026年10月1日時点の正確な説明です。

0件の画面は、検索条件と日付が一緒に写るように撮っておいてください。あとで消費生活センターに相談するとき、口で説明するより早く伝わります。

【設計】LINEの中だけで完結させる募集が、読者から何を奪っているか

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ここまでの調査結果を、読者の立場から並べ直します。LINEセラピーの募集は、報告されている限りでは「ハヤブサワーク」というLINEアカウントから「厳選オープンチャット」の診断を経て、「セラピスト雇用」のアカウントへ案内される、という順序をとっています。この導線について当社が確認できたのは、どの名前も検索に痕跡がないということだけでした。

検索しても何も出てこないのは、偶然ではありません

通常の求人なら、会社名で検索すれば求人サイトの掲載ページも採用ページも出てきます。LINEセラピーでは、運営側が作ったページが1件も出てきません。

そうなると、応募する人が持っている情報は、LINEのトーク画面に表示されたものだけになります。比較する相手がいません。第三者の評価もありません。「怪しいかどうか」を自分で確かめる手段が、最初から取り上げられています。

「LINEの中だけ」は、記録を相手に握らせるということでもあります

もう一つ、当サイトが繰り返し書いていることがあります。やり取りがLINEの中だけで完結すると、記録の管理権が相手側に寄ります。

LINEのトークは、相手がアカウントを消せば、こちら側からは相手の発言を追えなくなることがあります。グループやオープンチャットなら、なおさらです。国が調査に入っても相手がアカウントしか持っていなかった例は、消費者庁の2025年2月6日の資料にあります。

報酬の数字は、同じ募集の中で矛盾しています

他サイトが報告している報酬額を、そのまま突き合わせてみます。当社は原本を確認できていないので、以下は「報告されている数字どうしが噛み合うか」という検算です。

報告されている説明 突き合わせると
最大月収100万円 両立しません。1通20万円が最低額なら、5通で100万円に届きます。「上限なし」と「最大100万円」は、同じ募集の中に並べられる数字ではありません
1通あたりの給与は最低20万円から上限なし
個別の相談で「10億円を振り込む」と表示 最大月収100万円で計算すると1,000か月分、約83年分にあたります

数字が大きいかどうかではなく、同じ募集が自分の出した数字と噛み合っていないことが問題です。本当に支払う意思があるなら、金額は一つに決まります。

担当者の表示名だけでなく、LINEのIDも控えておいてください。表示名は何度でも変えられますが、IDは相談先に伝えたときの手がかりになります。

【見分け方】LINEだけで完結する求人を、申し込む前に見抜く5つの問い

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ここからは、LINEセラピーという名前を忘れていただいて構いません。案件名は半年もすれば変わりますが、形は変わりません。次に似た募集を見たとき、この5つを当ててください。

問い1:報酬を受け取るために、こちらから払うお金があるか

名目は何でも構いません。「正規雇用契約料」「アカウント認証料」「アカウントのカスタマイズ費用」「出金手数料」「保証金」。名前が違っても、受け取る側が受け取る前に払うという形が同じなら、同じものです。

問い2:最初に少額が実際に振り込まれていないか

逆説的に聞こえるかもしれませんが、少額が実際に入金されたことは、安全の証明ではありません。国民生活センターの相談事例では約2,500円、消費者庁の公表資料では1回数百円と2千円が、どちらも本当に支払われています。

最初の数百円から数千円は、そのあとの数十万円を通すための費用として使われています。「ちゃんと振り込まれたから大丈夫」と思った瞬間が、いちばん危ないところです。

問い3:支払手段を向こうが指定してこないか

Appleギフトカード、その他のプリペイドカード、暗号資産、個人名義の銀行口座。これらに共通するのは、支払った側からは取り消せないという性質です。

消費者庁が「特に、指定された口座が個人名義の場合には注意が必要です」と書いているのは、同じ理由です。法人名義の口座なら、その法人を追えます。個人名義の口座やギフトカードは、追う手がかりが残りません。

問い4:会社名で検索して、運営側のページが1件も出てこないか

会社名・サービス名で検索し、次の2つを確かめてください。2分で終わります。

  • 運営側が作ったページ(公式サイト・採用ページ)が出てくるか
  • 国税庁法人番号公表サイトで社名が出てくるか → 「部分一致検索」を選んで社名を入れるだけです

社名を名乗っているのに法人番号がない場合、その社名は登記に対応していません。

問い5:条件を文字で答えてもらえるか

総額・特商法表記のURL・支払手段の選択肢の3点です(聞き方は冒頭の3つの質問にそのまま書いてあります)。「電話で説明します」と返ってきたら、それが答えです。通話には記録が残りません。記録が残らない形へ誘導されること自体が、判断の材料になります。

この5つは、ご自身よりもご家族に効くことがあります。就職活動中のお子さんや、スマホで広告をよく見るご家族に、この章だけでも共有しておいてください。

【年表】ドメインと証明書から再構成した、この募集の51日間

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公開情報だけで分かる範囲の時系列を並べます。すべて当社が自分で取得した記録です。

日付 できごと 確認した方法
2026年8月11日 therapistut.com が取得される(11時13分51秒UTC)。登録事業者は日本のGMOインターネットグループ、ネームサーバーも日本のValue-Domain。登録期限は2035年8月11日 Verisign へのWHOIS照会
2026年8月17日 メール用のSSL証明書が発行される(mail.therapistut.com) Certificate Transparency
2026年8月18日 サイト本体のSSL証明書が発行される(therapistut.com)。メール用の約43時間後 Certificate Transparency
2026年9月30日 この案件を扱った検証記事が他サイトに2本公開される。当社が確認できた限り、これがこの案件に関する最初の第三者の記録 検索結果
2026年10月1日 当社が調査。therapistut.com は全URLが「page not found」。Wayback Machine 0件、urlscan.io 0件、Bing 未インデックス。法人番号公表サイトで「ラインセラピー」0件 当社による直接取得

ドメイン取得から当社の調査まで、ちょうど51日です。この51日のあいだに、募集ページは立ち上がり、人を集め、そして公開情報の中から消えました。そのあいだ、一度も保存されていません。

いま見ている募集ページは、残しておかなければ来月には消えているかもしれません。判断に使った画面は、判断した日のうちに保存してください。

すでに支払ってしまった方へ|公的な相談先と、いまできること

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すでにお金を払ってしまった方は、この章だけお読みください。順番を間違えないことが、いちばん大事です。

1. 事業者に返金を求めるより先に、記録を保存してください

今回の案件は、相手の社名も所在地も電話番号も、公開情報では確かめられない状態です。法人番号もありません。募集ページも消えています。この状況で相手に連絡を取っても、やり取りが途切れる可能性のほうが高く、そのあいだに手元の記録まで消えてしまうことがあります。

先に、次のものを保存してください。

  • LINEのトーク履歴(スクリーンショットとトーク履歴の送信・保存の両方。相手がアカウントを消すと見られなくなります)
  • 振込の控え・ギフトカードの購入レシート・カード番号を送った画面
  • 募集の説明が書かれていた画面(報酬額・条件・支払いの名目)
  • 相手のアカウント名とID(表示名は変更されることがあるので、IDも控えてください)

事業者から「消してください」と言われたやり取りこそ、真っ先に残しておくべきものです。

2. 消費者ホットライン「188」に電話してください

消費者ホットライン「188(いやや!)」は、お住まいの地域の消費生活センター等につながる全国共通の3桁の番号です。局番は要りません。相談は無料です。

消費生活センターは、事業者との間に入って交渉してくれる場合があります。また、同じ事業者についての相談が各地から寄せられていれば、その情報はPIO-NET(全国消費生活情報ネットワークシステム)に蓄積され、国民生活センターや消費者庁が注意喚起を出す根拠になります。この記事で引用した2024年と2026年の発表も、2025年の消費者庁の公表も、元をたどれば相談を寄せた人がいたから出たものです。

ご自身の被害回復のためだけでなく、次に同じ広告を見る人のためにも、相談は意味があります。

3. 警察相談専用電話「#9110」も使えます

詐欺にあたる可能性がある場合は、警察相談専用電話「#9110」でも相談できます。こちらも全国共通で、発信地を管轄する警察本部の相談窓口につながります。緊急でない相談のための番号です。

警察庁は広報サイト「SOS47」で副業を名目とした詐欺について注意を呼びかけています。

警察庁の広報サイト「SOS47」が公開している「副業を名目とした詐欺」の注意喚起ページ
警察庁の広報サイト「SOS47」が公開している「副業を名目とした詐欺」の注意喚起ページ(出典:www.npa.go.jp/2026年10月01日 取得)

4. 支払手段によっては、止められる可能性があります

可能性の話として書きますが、支払った手段によって、取れる手が変わります。

  • 銀行振込 → 振込先の金融機関へ連絡してください。振り込め詐欺救済法に基づく口座凍結の対象になる場合があります。早いほど可能性が残ります
  • クレジットカード → カード会社に連絡し、取消しの手続きができるかを確認してください
  • ギフトカード → コードがまだ使われていなければ、発行元に止められる場合があります。こちらも時間との勝負です

いずれも「できます」とは申し上げられません。ただ、いずれも早いほど可能性が残るという点は共通しています。迷っている時間が、そのまま選択肢を減らします。

5. 追加の支払いには応じないでください

国民生活センターと消費者庁の資料に共通して出てくるのが、「ここまで払ったぶんを取り戻すために、もう一度払ってください」という誘いです。消費者庁の2025年2月6日の公表資料では、追加送金すれば「これまで支払った金額は返金され、高額の報酬が支払われる」と告げられていましたが、返金も報酬も行われませんでした。

すでに払ったお金は、次の支払いでは戻りません。止めるのは、気づいた時点がいちばん早いです。

188に電話する前に、払った日・金額・支払手段を1行ずつ書き出しておいてください。相談員が最初に聞くのがこの3つで、手元にあると話が一度で済みます。

【危険度チェック】LINEセラピーを共通12項目で判定した結果

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当サイトでは、調査したすべての案件に同じ12項目のチェックを当てています。判定は公開情報で確認できる事実だけを根拠にしており、「詐欺である」という断定ではありません。LINEセラピーは12項目中9項目に該当しました。

No チェック項目 判定 確認した内容・出典
1 特商法表記に代表者(または運営責任者)の氏名がない 該当 特商法表記そのものに到達できない。募集元ドメイン therapistut.com は2026年10月1日時点でどのURLも「page not found」しか返さず、Wayback Machineにもurlscan.ioにも1件も保存されていないため、氏名の記載があったかどうかを公開情報で確かめる方法がない。
2 特商法表記に電話番号がない、または携帯・IP電話のみ 該当 同じ理由で原本を確認できない。なお他サイトが報告している「+971 4 729618」は、ドバイの固定電話(市外局番4+加入者番号7桁)に対して加入者番号が6桁しかなく、UAEの番号計画では成立しない。
3 連絡先メールがフリーメール(Gmail等) 非該当 mail.therapistut.com というMXを自前で立てており、フリーメールではない。
4 運営法人が設立1年未満、または法人番号で確認できない 該当 国税庁法人番号公表サイトで「ラインセラピー」を部分一致検索(登記記録の閉鎖等を含める)しても0件。同条件で「セラピー」は433件出るので検索は正しく動いている。解散済みを含めて、その商号の日本法人は存在したことがない。
5 所在地がバーチャルオフィス・レンタルオフィス・住宅 該当 他サイトが報告している所在地「3600 S Las Vegas Blvd, Las Vegas, NV 89109」は、ラスベガス・ストリップのカジノホテル「ベラージオ」の住所。オフィスの所在地ではない。
6 特商法表記の住所と登記上の本店が一致しない 該当 照合する登記そのものが存在しない(第4項)。
7 申し込み前に価格が開示されない(後出しの価格提示) 該当 募集が LINE の中だけで完結しており、申し込みを決める前に総額を文字で読める公開ページがない。ドメインはBingにインデックスされておらず、「ハヤブサワーク」「厳選オープンチャット」も検索に痕跡が出ない。
8 「返金不可」条項がある、または返金条件が達成困難 該当 返金条項の原本を確認できないうえ、他サイトは支払手段をAppleギフトカードと報告している。ギフトカードはコード番号を伝えた時点で使われてしまい、クレジットカードのような取消し手続きがない。
9 投資性のある商材なのに金融庁の登録・登録番号の記載がない 非該当 投資性のある商材ではないため対象外。
10 広告の数字(月収・勝率・人数・実績)が計算上または時系列で成り立たない 該当 他サイトが報告している「最大月収100万円」と「1通あたり最低20万円から上限なし」は、1通20万円が最低額なら5通で上限に達するため同時に成り立たない。同じく報告されている「10億円」は、最大月収100万円の1,000か月分=約83年分にあたる。
11 同じ住所・電話番号・人物で、当サイトが過去に調査した別案件がある 非該当 社名・所在地・電話番号・人物名のいずれも当サイト87記事の調査記録では初出。
12 消費者庁・国民生活センター・警察庁が注意喚起する手口の類型に一致する 該当 国民生活センターは2024年9月4日の発表資料で「話を聞くだけ」「相談に乗るだけ」をタスク副業の定義に含めており、2026年5月19日の注意喚起でも「相談に乗るだけ」を挙げている。消費者庁は2025年2月6日、報酬を払うとうたって高額送金させた事業者について消費者安全法第38条第1項に基づき「消費者を欺く行為」と公表した。ただし、LINEセラピーが名指しで注意喚起を受けた事実は確認できていない。

判定日:記事公開日時点の公開情報にもとづきます。事業者側の表示が更新された場合、判定は変わることがあります。

該当した数より、該当した理由の多くが「確認できない」である点を見てください。悪い情報が出てきたのではなく、情報そのものが手に入らないという意味です。

まとめ|覚えて帰っていただきたいのは、案件名ではなく「先に払わせる」という形です

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2026年10月1日時点で当社が確認できたのは、この求人には登記も、原本も、アーカイブも存在しないという一点です。法人番号公表サイトに商号はなく、募集元ドメインは51日前に取得されたばかりで、募集ページはどこにも保存されないまま「page not found」になりました。唯一はっきり残っているのは、「米国の会社」とされる募集元のメールサーバーが日本のさくらインターネットにあるという記録だけです。

当社は、この案件を「詐欺である」と断定しません。断定するだけの材料が、公開情報の中に残っていないからです。そして、材料が残っていないこと自体が、この記事でいちばんお伝えしたいことです。

申し込むかどうかを決める人にとって必要なのは、相手が誠実かどうかを推し量ることではありません。相手が誰なのかを、払う前に確かめられるかどうかです。LINEセラピーの場合、確かめる手段が一つもありません。それは、申し込まない理由として十分です。

最後に、覚えて帰っていただきたいことを一つだけ。報酬を受け取るために先にお金を払わせる求人は、名前を変えて何度でも出てきます。2024年も2025年も2026年も、国民生活センターと消費者庁は同じ形について注意喚起を出し続けています。案件名を覚えるより、5つの問いを覚えてください。次に似た募集を見たとき、そのまま使えます。

この記事をブックマークするなら、案件名の章ではなく5つの問いの章にしてください。次にご相談いただくときは、その5つを当てた結果から伺えると話が早く進みます。

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【よくある質問】LINEセラピーに関するFAQ

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Q. LINEセラピーは詐欺なのでしょうか?

A. 当社は「詐欺である」とは断定しません。断定するには、誰が、何を約束し、それを履行しなかったかを特定する必要がありますが、LINEセラピーについては、その「誰が」が公開情報の中に存在しません。法人番号はなく、募集ページは消えており、アーカイブにも保存されていません。

そのうえで申し上げると、報酬を受け取るために先に支払わせる形は、消費者庁が2025年2月6日に消費者安全法第38条第1項で「消費者を欺く行為」と公表した構造と一致します。名指しされたのは別の事業者ですが、形は同じです。申し込みを検討している方にとっては、断定の有無より、確かめる手段がないという事実のほうが重要だと考えます。

Q. すでに3,000円を払ってしまいました。返金してもらえますか?

A. 返金されるかどうかを当社がお約束することはできません。ただ、やるべき順番ははっきりしています。まず記録を保存し、次に消費者ホットライン「188」へ電話してください。事業者への返金要求は、そのあとです。

そして、「追加で払えば全部戻ってくる」という誘いには応じないでください。少額で止まっている段階なら、そこで止めるのがもっとも損失の小さい選択です。

Q. 「悩み相談を聞くだけ」の副業は、すべて怪しいのでしょうか?

A. いいえ。カウンセリングや傾聴のサービスは実際に存在しますし、資格を持った方が正規の報酬を得て働いている分野でもあります。「相談に乗る仕事」そのものが怪しいわけではありません。

見分けるポイントは、仕事の内容ではなくお金の流れる向きです。正規のサービスでは、報酬は事業者から働く人へ一方向に流れます。働く人が事業者へ振り込む工程はありません。また、正規の事業者であれば会社名で検索すれば情報が出てきますし、法人番号も確認できます。5つの問いを当てれば、1件ずつ判断できます。

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