株式会社ワークのフルーツは副業詐欺?タップして5万円と同型の広告を消費者庁が虚偽表示と認定した件を潜入調査してきました。

副業
監修者
調査員
リサーチアナリスト・キャリアプランナー
リサーチアナリスト・キャリアプランナー。1995年生まれ。大学卒業後、消費者生活相談センター勤務。詐欺案件の相談を通じて培った知識を活かし、多くの方が安心して収入アップを目指せるよう、「副業の相談役」として、ひとりひとりに最適なアドバイスをご提供したく。2025年に副業お悩み相談センターに参画。

※本記事は2026年9月30日時点で公開されている情報をもとに当社が調査した内容です。株式会社ワークはすでに登記記録が閉鎖されており、公式サイト・申込ページはいずれも閲覧できません。本文で引用する申込ページと特定商取引法に基づく表記は、Internet Archive に保存された2025年1月16日時点の内容です。

この記事の結論(2026年9月30日調査時点)

  • 「タップして5万円」という訴求で人を集めていた副業がフルーツ、販売事業者は株式会社ワーク(法人番号6011101106506)、運営責任者は嵯峨翔太郎です。
  • 5万円は「タップしたら」もらえるものではありません。特定商取引法に基づく表記は、5万円の支給条件を「45日以内に10万円以上の収益が確定した場合」と定めています。自力で10万円稼いだ人に5万円、20万円稼いだ人に10万円。支給額は自力で稼いだ額の半分で、タップだけで5万円が出る条件は規約のどこにもありません。
  • 特商法表記の販売価格欄は「弊社販売ページを参照ください。」の一文だけ。その販売ページは約25枚の画像でできており、画像の代替テキストも空です。申し込む前に総額を文字で確かめられる場所が、公開情報の中にありません。
  • 所在地はレンタルオフィスです。これは推測ではなく、特商法表記そのものに「記載の所在地情報は弊社契約店舗の情報です」と書かれています。
  • この「入口で少額を払わせ、そのあと電話で高額なプランを契約させる」形は、消費者庁が2018年・2022年・2025年の3度にわたって注意喚起している型とよく似ています。ただし株式会社ワーク自体が注意喚起の対象になった事実は確認できていません。
  • そして株式会社ワークは2025年7月18日に「清算の結了等」で登記記録が閉鎖されています。返金も現金プレゼントも、約束した相手がもういません。

以下は、当社スタッフが公開情報だけを使って確認した内容です。当社は申し込みも購入もしていないため、登録したあとに何が起きるかについては書いていません。

お急ぎの方は、ご自身が当てはまるところへ飛んでください。この記事には、立場の違う3種類の方が辿り着きます。

  1. 【結論】「タップして5万円」の5万円は、自力で10万円稼いだ人にしか出ない
    1. 申し込む前に、この3つを文字で答えてもらってください
  2. 【逐条】広告の文言と、規約の文言を並べて読む
    1. 「収益保証」が守っているのは、入口の代金だけ
  3. 【運営】株式会社ワークと嵯峨翔太郎の正体|住所は会社自身が「契約店舗」と書いている
    1. 特定商取引法に基づく表記|事業者情報の整理
    2. 所在地がレンタルオフィスであることを、会社が隠していない
    3. 自社サイトが名乗っていたのは「Web制作とSNSマーケティング」の会社
  4. 【設計】価格が書かれていない特商法と、全編が画像の申込ページ
    1. 特商法の販売価格欄が、金額を書いていない
    2. 申込ページは、約25枚の画像でできている
    3. フォームが聞くのは、電話番号と年齢の2つだけ
  5. 【前例】消費者庁が3度公表している、同じ形の副業
    1. 2018年10月17日|株式会社Quest
    2. 2022年11月17日|株式会社クレヴァー・株式会社カーマイン
    3. 2025年6月26日|株式会社和(なごみ)
  6. 【見分け方】この型を、申し込む前に見抜くための5つの問い
    1. ①「いくら払うのか」が、申し込む前に文字で分かるか
    2. ②「何をして稼ぐのか」が説明されているか
    3. ③ 宣伝されている金額に、条件が付いていないか
    4. ④ 入力させる項目が、電話番号に寄っていないか
    5. ⑤ 運営会社の自社サイトに、その副業が載っているか
  7. 【年表】登記とドメインに残った、この事業者の終わり方
    1. 本店が72日で往復していることの、読者にとっての意味
    2. 「清算の結了等」が意味すること
  8. すでに支払ってしまった方へ|公的な相談先と、いまできること
    1. ① 記録を集める(いちばん先にやること)
    2. ② 消費生活センターに相談する(188)
    3. ③ 決済手段の会社に連絡する
    4. ④ 借入れをさせられた場合は、そのことも必ず伝える
  9. 【危険度チェック】フルーツ(株式会社ワーク)を共通12項目で判定した結果
  10. まとめ|覚えて帰っていただきたいのは、案件名ではなく形のほう
  11. 関連記事|あわせて読みたい潜入調査レポート
  12. 【よくある質問】フルーツ(株式会社ワーク)に関するFAQ
    1. Q. フルーツ(株式会社ワーク)は詐欺ですか?
    2. Q. 支払ってしまいました。返金してもらえますか?
    3. Q. いま「タップして5万円」の広告を見ています。これは同じ案件ですか?

【結論】「タップして5万円」の5万円は、自力で10万円稼いだ人にしか出ない

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「スマホをタップするだけ!?」という見出しと、5万円という金額。この組み合わせで案内されて、この記事に辿り着いた方が多いと思います。

5万円は、タップの対価ではありません。

フルーツの特定商取引法に基づく表記には、「現金プレゼントについて」という項目があります。そこに書かれている支給条件が、これです。

①本商品受け渡し後45日以内に当社が推奨する作業、又はサイト内で10万円以上の収益が確定した場合。
②本商品受け渡し後45日以内に当社が推奨する作業、又はサイト内で20万円以上の収益が確定した場合。

・プレゼントの受け取りは①又は②のどちらか一方になります。

①を満たした人に5万円、②を満たした人に10万円。つまり支給額は、自分で稼いだ金額のちょうど半分です。10万円稼げなければ、5万円は1円も出ません。

「タップして5万円」という言葉から多くの方が受け取るのは、「タップという簡単な作業をすれば5万円がもらえる」という意味だと思います。ところが規約が定めているのは「45日以内に自力で10万円を稼いだ人へ、ボーナスとして半額を上乗せする」という、まったく別の話です。

さらに、受け取りには条件が続きます。

・通帳又はアプリにてプレゼント受け取りが確認出来る写真をお送りいただける場合
・プレゼント受け取りが確認出来る写真を口コミ情報として当社サイトに掲載する事に同意できる場合

5万円を受け取るには、その証拠写真を口コミとして掲載することへの同意が要る、という設計です。受け取った人の写真が、次の申込者に見せる「実績」として使われる仕組みになっています。

申し込む前に、この3つを文字で答えてもらってください

当社スタッフは申し込んでいないため、電話口で何が話されるかは書けません。そのうえで、公開情報を突き合わせて分かったことから、確認しておきたい3点を先に挙げます。この先を読む時間がない方も、ここだけ押さえれば判断の材料になります。

  • 今日この場で払う金額と、最後まで進んだときの総額はいくらか。入口の代金だけでなく、そのあとに案内されるプランの金額まで含めて、数字で答えてもらう。特商法表記の販売価格欄が「弊社販売ページを参照ください。」としか書いていない案件では、この質問に数字で答えられるかどうかが分かれ目になります。
  • 何をして稼ぐ仕事なのか。作業の内容、報酬が発生する条件、報酬を支払うのは誰か。「タップするだけ」は作業の説明になっていません。申し込みの前に説明できない仕事は、申し込んだあとにも説明されない可能性があります。
  • 宣伝されている金額を受け取るための条件は何か。「5万円プレゼント」と書かれていたら、その5万円が出る条件を、規約の文言で見せてもらう。フルーツの場合、その条件は「自力で10万円稼ぐこと」でした。

そして、できれば電話ではなくメールやLINEの文字で答えてもらってください。口頭の説明は、あとから確認することができません。文字で答えることを渋られた時点で、それ自体が答えになります。

なぜこの3つなのか、その根拠をこのあと1つずつ確認していきます。すでに支払ってしまった方は、ここから「すでに支払ってしまった方へ」へ飛んでください。株式会社ワークは2025年7月に清算が結了しているため、事業者に連絡を取ろうとする前に知っておいたほうがよいことがあります。

まだ払っていないなら、いま見ている広告のスクリーンショットを撮っておいてください。あとで「そんな条件は書いていなかった」と言うとき、手元に画面が残っているかどうかで話が変わります。

【逐条】広告の文言と、規約の文言を並べて読む

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広告と規約で言っていることがずれているとき、そのずれは規約の側に書かれています。フルーツの特商法表記を、広告の見え方と並べてみます。

広告から受け取る意味 規約が定めている内容
タップして5万円がもらえる 支給条件は「45日以内に自力で10万円以上の収益が確定した場合」。受け取りには写真の提出と、その写真を口コミとして掲載することへの同意も必要
スマホをタップするだけ 「当社が推奨する作業」としか書かれておらず、作業の内容は規約にも申込ページにも記載がない
稼げなければ返金されるらしい 返金対象は「書籍代金」に限定。30日間の作業と3種類のスクリーンショット提出が条件
フルーツの特定商取引法に基づく表記。販売価格欄が「弊社販売ページを参照ください。」のみで、現金プレゼントの条件が「45日以内に10万円以上の収益が確定した場合」と書かれている
フルーツの特定商取引法に基づく表記。販売価格欄が「弊社販売ページを参照ください。」のみで、現金プレゼントの条件が「45日以内に10万円以上の収益が確定した場合」と書かれている(出典:web.archive.org/2026年09月30日 取得)

「収益保証」が守っているのは、入口の代金だけ

返金についても、規約の原文を見ておきます。まず原則はこうです。

当該商品は、情報、デジタルコンテンツという性質上、データの破損を利用した場合を除く、返品及び返金をお受けできません

そのうえで、例外として「収益保証について」という項目が置かれています。

本商品受け渡し後、当社が本商品で推奨する作業、又はウェブサイト内で30日間当社指定作業を行ったにもかかわらず収益が1円でも発生しなかった場合、本商品受け渡し後45日以内に以下に定める資料の提出により書籍代金をお客様ご本人名義の指定する銀行口座宛てにご返金させていただきます。

読み落としやすいのは「書籍代金」という4文字です。返ってくると書かれているのは、入口で購入する書籍の代金だけ。そのあとに案内されるプランの代金が返金対象に含まれると読める記述は、公開されている規約の中にありません。

提出が求められる資料も3種類あります。申し込み日と決済日が分かる画面、30日間作業した事実が分かる画面、収益画面のスクリーンショット。「1円も発生しなかった」ことを、作業の記録つきで証明する側に立たされる形です。

なお、この返金条項は2026年9月30日時点では機能しません。株式会社ワークの登記記録が、すでに閉鎖されているためです(後述)。

特商法のページは長くて読む気が失せますが、全部読む必要はありません。ブラウザの検索で「プレゼント」「返金」「保証」の3語を探してください。条件は、たいていその前後の数行に書かれています。

【運営】株式会社ワークと嵯峨翔太郎の正体|住所は会社自身が「契約店舗」と書いている

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販売事業者として名前が出ているのは株式会社ワーク、運営責任者は嵯峨翔太郎です。公開情報から確認できた内容を整理します。

特定商取引法に基づく表記|事業者情報の整理

項目 記載内容(特商法表記は2025年1月16日時点/登記情報は2026年9月30日確認)
事業者名 株式会社ワーク(自社サイトの英字表記は「WORK INC」)
法人番号 6011101106506(国税庁の法人番号公表データで確認)
法人番号指定日 2024年3月12日
登記記録の状態 2025年7月18日に閉鎖。事由は「清算の結了等」。gBizINFO上の商号表示は「株式会社ワーク(閉鎖)」
運営責任者 嵯峨 翔太郎(自社サイトの会社概要では「代表取締役」)
所在地(特商法表記) 〒163-1302 東京都新宿区西新宿六丁目5番1号 新宿アイランドタワー2階 ※「記載の所在地情報は弊社契約店舗の情報です」と自ら注記
所在地(登記) 東京都新宿区西新宿6丁目5番1号新宿アイランドタワー2階(特商法表記と一致)
電話番号 03‐6757‐4872(受付時間 9:00〜22:00・日祝日を除く)
メールアドレス info@corp-work.co.jp ※2026年9月30日時点でドメインが存在せず、名前解決できない
販売価格 「弊社販売ページを参照ください。」の一文のみ。金額の記載なし
支払方法・時期 クレジットカード決済・銀行振込・キャリア決済・コンビニ決済・PayPay決済。後払いは「ご案内開始後、20日後に指定のアプリ(LINE)内でご請求を送付いたします」
引渡時期 決済完了後、LINE内でダウンロード用URLを最大10営業日以内に提供。「決済後は、アプリ(LINE)を通じてご連絡が取れる状態が必須」
返金条件 デジタルコンテンツのため原則返品・返金不可。例外の収益保証は書籍代金のみが対象で、30日間の作業と3種のスクリーンショット提出が条件

所在地がレンタルオフィスであることを、会社が隠していない

特商法表記の所在地には、こう添えられています。

※記載の所在地情報は弊社契約店舗の情報です。
取引時に請求があれば遅滞なく開示します。

新宿区西新宿六丁目5番1号 新宿アイランドタワーの2階にあるのは、レンタルオフィス・コワーキングスペースの「西新宿アントレサロン」です。法人登記と郵便物の受け取りに対応しており、バーチャルオフィス会員の料金は月額3,800円・初期費用0円と公表されています。

誤解のないように書いておくと、レンタルオフィスを本店にすること自体は、まったく違法ではありませんし、珍しいことでもありません。創業したばかりの会社や、そもそも事務所を必要としない業態では、ごく普通の選択です。

特商法の住所は「その事業者に会いに行ける場所」として書かれるものですが、この住所を訪ねても株式会社ワークの人はいません。それを事業者自身が「契約店舗の情報です」と明記しています。トラブルになったとき、この住所に書面を送って届くかどうかは、レンタルオフィスとの契約が続いているかどうかに左右されます。

自社サイトが名乗っていたのは「Web制作とSNSマーケティング」の会社

株式会社ワークは、corp-work.co.jp というドメインで自社サイトも公開していました。2024年9月時点の会社概要ページを見ると、掲げられていた事業内容はこうです。

WEBサイトの制作及びサポート及びメンテナンス/SNS及びマーケティング代行業/経理・広報・情報システムに関する事務代行業務/EC(電子商取引)サイト、その他各種ウェブサイトの企画、制作、販売、配信、運営及び管理/飲食業の経営コンサルタント及びマネジメント/営業、販売代行業/広告代理店業

資本金は6,000,000円、代表取締役は嵯峨翔太郎。トップページの見出しは「ビジネスの未来を創る デジタルマーケティングの先導者へ」で、Web制作とSNSマーケティングの会社として自己紹介しています。

この会社概要のどこにも、副業の情報商材を販売する事業は書かれていません。もちろん定款の目的は幅広く書かれるのが普通で、末尾の「上記各号に附帯関連する一切の事業」で読める範囲かもしれません。ただ、申し込みを検討する側から見れば、「自分が申し込もうとしている副業を、その会社は自社サイトで一言も紹介していない」という状態です。

株式会社ワークが2024年9月時点で公開していた会社概要。代表取締役は嵯峨翔太郎、資本金600万円、所在地は新宿アイランドタワー2階で、事業内容はWEBサイト制作とSNSマーケティング代行
株式会社ワークが2024年9月時点で公開していた会社概要。代表取締役は嵯峨翔太郎、資本金600万円、所在地は新宿アイランドタワー2階で、事業内容はWEBサイト制作とSNSマーケティング代行(出典:web.archive.org/2026年09月30日 取得)

なお、この自社サイトは無料で配布されているHTMLテンプレート(templatemo)をそのまま使って作られています。Webサイト制作を事業として掲げる会社の自社サイトとしては、目に留まる点です。

特商法の住所をコピーして、「レンタルオフィス」という語と一緒に検索してみてください。30秒で済みますし、その住所に事業者がいるのかどうかは、これでだいたい分かります。

【設計】価格が書かれていない特商法と、全編が画像の申込ページ

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フルーツという案件の「作り」を見ていきます。手口の型を見分けるうえで、いちばん再現性が高い部分です。

特商法の販売価格欄が、金額を書いていない

特定商取引法に基づく表記の販売価格欄は、この一文だけでした。

販売価格:弊社販売ページを参照ください。

通信販売では、販売価格は表示すべき事項のひとつです。「販売ページに書いてあるから、そちらを見てほしい」という書き方自体は、複数の商品を扱う事業者では珍しくありません。問題は、その販売ページのほうにも文字としての金額が残っていないことです。

申込ページは、約25枚の画像でできている

申込ページ(corp-work.co.jp/wtg/ の2025年1月16日のアーカイブ)のHTMLを開いて分かったのは、ページのほぼ全体が画像で構成されているということでした。読み込まれている画像は約25枚と動画が1本。そして、すべての画像の代替テキスト(alt属性)が空です。

HTMLの中に文字として残っているのは、次の3つだけでした。

  • 見出しの「スマホをタップするだけ!?」
  • 「お申込みフォーム」という文字
  • フォームの項目名(電話番号/年齢)と、年齢の選択肢(10代〜70代~)

訴求の文言も、金額も、「体験談」も、すべて画像の中にあります。画像3枚をカルーセルでループさせる作りになっていた箇所が、おそらく口コミの表示部分です。

文字がないページは、あとから検証できません。コピーして検索することも、金額だけを抜き出して見比べることもできない。そして今回のように運営が終わってしまうと、画像そのものが消えて、何がうたわれていたのかを確かめる手段がなくなります。実際、Internet Archive にもこのページの画像は保存されておらず、当社が確認できたのは骨組みだけでした。

フォームが聞くのは、電話番号と年齢の2つだけ

申込フォームの入力項目は、電話番号と年齢の2つです。氏名もメールアドレスも求めていません。

これは、申し込んだあとの連絡手段が電話に限定される設計だということです。年齢を最初に聞く点も併せて考えると、送信した時点で「どの年代の人に、どう話すか」を決めたうえで電話がかかってくる作りだと読めます。

消費者庁が2025年6月26日に公表した注意喚起では、電話で高額なプランを勧誘し、画面共有アプリを入れさせ、消費者金融からの借入れを勧めるという流れが具体的に記録されています。フルーツについて同じことが行われたかどうかを当社は確認していませんが、「文字を残さず、電話に持ち込む」という入口の設計は共通しています。

文字をコピーできないページに出会ったら、ページ全体のスクリーンショットを撮って残してください。スマホの「スクロール撮影」なら1枚に収まります。URLと撮った日付を一緒にメモしておくと、そのまま相談窓口へ持ち込めます。

【前例】消費者庁が3度公表している、同じ形の副業

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フルーツという個別の案件よりも、この「形」を覚えて帰っていただきたいと考えています。

消費者庁は、同じ構造の副業について少なくとも3度、事業者名を挙げて注意喚起を公表しています。

2018年10月17日|株式会社Quest

この1件は、フルーツと構造がほとんど同じです。順を追って見てください。

事業者は株式会社Quest(法人番号9010701035252/東京都新宿区西落合二丁目14番13号/代表者 遠藤 淳一)。SNS広告の文言は「スマホをタップするだけでお金が稼げる」で、LINEの友だち登録先の名称は「タップイズマネー事務局」でした。

友だち登録の約2日後、消費者に届くメッセージがこれです。

「先着 100 名限定特別モニター体験付きに当選しました」
「最大5万円キャッシュバックプレゼント付」

誘導された申込用ウェブサイトには、こう書かれていました。

「今なら期間限定で5万円プレゼントイベント実施中!確実に受け取れます!」

そして、消費者庁が調査して確認した事実が、次の一文です。

ウェブサイトに「今なら期間限定で5万円プレゼントイベント実施中!確実に受け取れます!」と記載していましたが、5万円のキャッシュバックを得るには本件ビジネスによる売上げ 50 万円以上が必要であるなど、事前に明らかにされていない厳しい条件があり、誰もが5万円を確実に受け取れる仕組みになっていませんでした。(虚偽・誇大な広告・表示)

読み比べてください。「5万円プレゼント」の裏に、自力で稼ぐ金額の条件が置かれているという形が、フルーツの「45日以内に10万円以上の収益が確定した場合」とまったく同じです。違うのは金額だけで、Questは50万円、フルーツは10万円でした。

この2018年の事例で、消費者庁はその構造を「虚偽・誇大な広告・表示」と認定しています。フルーツについて同じ認定がされたわけではありません。ただし、8年前に行政が問題だと判断したのと同じ形が、いまも使われていることは事実です。

価格の段も記録されています。入口は「2期生だけの特別価格 18,000 円」という情報商材。届いたPDFの名称は「タップイズマネー」で、そこで初めて、実態が商品を安く仕入れて高く売る「せどり」だと知らされます。そのあと電話で勧誘されるのが、7万円から120万円の有料コースでした。

掲載されていた体験談についても、消費者庁は結論を書いています。

あやパンは Quest がカリスマ的な指導者を演じさせた架空の人物であり、他の人物も演者にすぎず、1期生も存在しませんでした。

フルーツの申込ページにも「体験談」は画像で3枚、繰り返し表示されていました。画像の中の人物が実在するかどうかを、申し込む側が確かめる方法はありません。

2022年11月17日|株式会社クレヴァー・株式会社カーマイン

広告の文言は「スマホで簡単 月収100万円」「定型文を送信した分だけ報酬発生」。副業マニュアルを購入させたあと、電話で、ライブ配信希望者を勧誘するエージェントになるためとして高額なサポートプランを契約させるという流れです。

2025年6月26日|株式会社和(なごみ)

もっとも新しく、もっとも詳しく記録されているのがこの事例です。事業者は株式会社和(法人番号5010601064735/東京都新宿区細工町3番19号ラコンテカグラザカ5階/代表者 遠藤 友里子)。公表資料には「同名の別会社と間違えないように御注意ください」という注が付いています。

流れはこうです。SNS広告からLINEアカウントへ誘導され、副業に必要なガイドブックの購入を求められる。購入すると、また別のLINEアカウントへ進まされ、「電話で説明したい」というメッセージが届く。

電話では「アフィリエイトは、初心者でも簡単に稼ぐことができます」と説明され、画面共有アプリのAnyDeskをインストールするよう求められます。画面を共有したうえで提示されたのが、60日間・250万円のサポートプランでした。

そして、契約をためらう相手にはこう言います。

消費者金融から借入申請をしてください。簡単にお金を借りることができます。借りられた分だけでプランを進めましょう。足りない分は、儲かってから払えばいいです。このプランなら、月50万が当たり前になります。

公表資料によれば、消費者は複数の消費者金融から借り入れた数百万円の全額を、事業者が指定する口座へ入金させられていました。

消費者庁が2025年6月26日に公表した注意喚起。SNS広告からLINEへ誘導しガイドブックを買わせ、電話で高額なサポートプランを契約させる手口を株式会社和の事例として公表している
消費者庁が2025年6月26日に公表した注意喚起。SNS広告からLINEへ誘導しガイドブックを買わせ、電話で高額なサポートプランを契約させる手口を株式会社和の事例として公表している(出典:www.caa.go.jp/2026年09月30日 取得)

2018年の公表資料に書かれている「期間限定で5万円プレゼント実施中!」という文言は、フルーツの「タップして5万円」とほぼ同じ訴求です。8年近く前に行政が名指しで注意喚起した売り文句が、金額も含めてそのまま使われ続けていることになります。

2025年の資料では、消費者庁が調査した結果として、こう書かれています。

消費者庁が行った調査では、副業に係る報酬において、サポートプランの契約金額を上回る報酬を得た消費者は確認できませんでした。

これは特定の事業者についての調査結果であり、フルーツについての評価ではありません。ただ、同じ形の商品で「契約金額を上回る報酬を得た人が確認できなかった」という事実が、行政の資料として残っていることは、判断材料になると考えます。

公表資料の全文は、それぞれ次のページで読めます。

  • 消費者庁「簡単な副業をうたい高額なサポートプランを契約させる事業者に関する注意喚起」(2025年6月26日):https://www.caa.go.jp/notice/entry/042732/
  • 消費者庁「『スマホをタップするだけでお金が稼げる』などとうたい、多額の金銭を支払わせる事業者に関する注意喚起」(2018年10月17日):公表資料PDF(岐阜県のサイトに掲載されているもの)
  • 消費者庁「『スマホで簡単 月収100万円』、『定型文を送信した分だけ報酬発生』などとうたう副業のマニュアルを購入させ、ライブ配信希望者のエージェントになるためとして高額なサポートプランを契約させる事業者に関する注意喚起」(2022年11月17日):https://www.caa.go.jp/notice/entry/030975
  • 消費者庁「遠隔操作アプリを用いて、消費者金融業者から高額な借入れをさせる副業サポート事業者に関する注意喚起」(2024年2月29日):https://www.caa.go.jp/notice/entry/036459/
  • 国民生活センター「スキマ時間に気軽に稼げる等とうたう副業トラブル!」(2024年9月4日):https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20240904_1.html
契約を迫られている段階なら、その事業者名を消費者庁のサイト内で検索してみてください。名前が出てこなくても、似た手口の公表資料に目を通すだけで、電話口で言われていることの意味が変わって聞こえます。

【見分け方】この型を、申し込む前に見抜くための5つの問い

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案件名は次々に変わります。運営会社も変わります。それでも構造はほとんど変わっていません。フルーツと、消費者庁が公表した3件の事例に共通する特徴を、確認しやすい順に並べます。広告を見た段階で、この5つを自分で確かめられます。

①「いくら払うのか」が、申し込む前に文字で分かるか

この型の入口は、たいてい少額です。少額だから判断が甘くなる、という点が使われています。そして本当の金額は、電話で提示されます。

確かめ方は簡単で、特定商取引法に基づく表記の「販売価格」欄を見るだけです。消費者庁の公表資料に残っている入口と本体の金額を並べると、差がはっきりします。2018年のQuestは入口が18,000円で、電話で勧められた有料コースが7万円から120万円。2025年の株式会社和は、電話で提示されたのが60日間で250万円のプランでした。いずれも入口の金額だけが先に示され、本体は電話で出てきます。金額が文字で書かれていない案件は、それだけで一歩下がる理由になります。

②「何をして稼ぐのか」が説明されているか

「タップするだけ」「定型文を送信するだけ」「アンケートに答えるだけ」。これらはすべて作業の説明ではなく、簡単さの演出です。誰が、何の対価として、いくら払ってくれるのか。この3つが説明されていなければ、それは仕事の説明になっていません。

③ 宣伝されている金額に、条件が付いていないか

「5万円プレゼント」「1万円キャッシュバック」「完全後払い0円」。金額が前に出ているときは、必ず特商法表記の中の該当条項を探して、条件を読んでください。消費者庁が2018年に注意喚起した事例では、広告が「今なら期間限定で5万円プレゼントイベント実施中!確実に受け取れます!」とうたう一方で、実際には「売上げ50万円以上」という条件が伏せられていました。消費者庁はこれを「虚偽・誇大な広告・表示」と認定しています。金額の条件は、広告ではなく規約の側に書かれています。

④ 入力させる項目が、電話番号に寄っていないか

氏名もメールも聞かず、電話番号だけを求めるフォームは、電話で話すことを前提にした設計です。文字のやり取りは記録が残りますが、電話は残りません。消費者庁の2025年の資料には、契約後に「それまで使っていたLINEアカウントのメッセージを削除するよう指示されていた」という記録まで残っています。

⑤ 運営会社の自社サイトに、その副業が載っているか

法人番号は国税庁の法人番号公表サイトで誰でも調べられます。消費者庁も注意喚起の公表資料に法人番号を併記していて、2025年の事例では「株式会社和(法人番号5010601064735)」と記載されたうえで「同名の別会社と間違えないように御注意ください」と注が付いています。商号だけでは会社は特定できません。法人番号で会社を確定したうえで、その会社の自社サイトに、いま申し込もうとしている商品が載っているかを見てください。

この5つは、どれも申し込む前に、無料で、5分から10分あれば確かめられます。逆に言えば、この5つを確かめられない状態で金額を提示されているなら、それは急がされている状態です。

この5つは、ご自身よりもご家族に効くことがあります。親御さんや、就職前のお子さんに広告が届いたときのために、この章だけでも共有しておいてください。

【年表】登記とドメインに残った、この事業者の終わり方

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株式会社ワークという法人そのものの記録を追います。公的な記録に残っている日付だけを並べました。

年月日 記録されている内容 出典
2024年3月12日 法人番号6011101106506を指定。本店は東京都新宿区西新宿6丁目5番1号 新宿アイランドタワー2階 法人番号公表データ
2024年4月9日 本店を東京都新宿区高田馬場1丁目5-8 YSビル3Fへ移転(28日後) 同上
2024年6月20日 本店を新宿アイランドタワー2階へ戻す(72日後) 同上
2025年1月16日 申込ページと特定商取引法に基づく表記が確認できる最後の記録 Internet Archive
2025年7月18日 登記記録が閉鎖。事由は「清算の結了等」 gBizINFO
2026年4月1日 ドメイン corp-work.co.jp の登録者情報が「Suspended Domain Name」に変わる JPRS WHOIS
2026年9月30日 ドメイン corp-work.co.jp が削除される([State] Deleted) 同上
gBizINFOの法人情報。商号が「株式会社ワーク(閉鎖)」となり、登記記録の閉鎖等年月日に2025年7月18日、事由に「清算の結了等」と表示されている
gBizINFOの法人情報。商号が「株式会社ワーク(閉鎖)」となり、登記記録の閉鎖等年月日に2025年7月18日、事由に「清算の結了等」と表示されている(出典:info.gbiz.go.jp/2026年09月30日 取得)

本店が72日で往復していることの、読者にとっての意味

当サイトは、設立が新しいことや本店を移転したことを、それだけで怪しさの根拠にはしません。移転は普通の会社でも起きますし、非公開化した正規の企業でも商号変更や本店移転で登記が新しくなることがあります。

この年表で効いてくるのは、高田馬場の住所が有効だったのは2024年4月9日から6月20日までの72日間だけだという点です。

いま「株式会社ワーク 副業」で検索すると、複数の検証サイトが出てきます。そのなかには特商法表記の住所を「高田馬場1-5-8 YSビル3F」と書いているものと、「新宿アイランドタワー2階」と書いているものが混在します。どちらも間違いではなく、見た時期が違うだけです。同じ案件の情報を複数のサイトで突き合わせるときは、その記事がいつ書かれたかを見る必要があります。

株式会社ワークの本店所在地の変更履歴。2024年3月12日に新宿アイランドタワー2階で法人番号が指定され、4月9日に高田馬場YSビル3Fへ、6月20日に元の住所へ戻っている
株式会社ワークの本店所在地の変更履歴。2024年3月12日に新宿アイランドタワー2階で法人番号が指定され、4月9日に高田馬場YSビル3Fへ、6月20日に元の住所へ戻っている(出典:toukibo.ai-con.lawyer/2026年09月30日 取得)

「清算の結了等」が意味すること

2025年7月18日に登記記録が閉鎖され、事由には「清算の結了等」と記録されています。法人番号公表サイトやgBizINFOで検索すると、商号が「株式会社ワーク(閉鎖)」と表示されます。

この状態は、会社としての清算手続きが終わり、法人格が消えたことを意味します。設立から登記閉鎖まで493日でした。

特商法に書かれていた収益保証も、現金プレゼントも、約束した法人がすでに存在しません。メールアドレスのドメインも、この記事を書いている2026年9月30日付で削除されています。連絡先として公開されていた経路は、電話番号を含めてすべて閉じたと考えるのが自然です。

そして、もしいま現在も「タップして5万円」に類する広告を見ているとしたら、それを出しているのは株式会社ワークではありません。この訴求は2018年から形を変えながら使われ続けています。前の章で挙げた5つの問いを、その広告に当ててみてください。

法人番号公表サイトは、契約前に法人番号を入れるだけで使えます。商号の後ろに「(閉鎖)」と付いていたら、その時点で振り込みは止めてください。

すでに支払ってしまった方へ|公的な相談先と、いまできること

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ここからは、申し込む前の方ではなく、すでに支払ってしまった方に向けた内容です。

先に正直なことを書きます。相手の法人が清算結了している場合、支払った代金の回収は容易ではありません。請求する相手の法人格が消えているためです。それでも、次の手順には意味があります。

① 記録を集める(いちばん先にやること)

何より優先してほしいのが、証拠の保存です。消費者庁も、公表資料の「アドバイス」で同じことを呼びかけています。

事業者から送信されたメッセージ等は、経緯等が説明できるよう保存しておきましょう。また、事業者からウェブサイトのURLやPDF等を送信された場合にも、当該画面をスクリーンショット等で保存しておくとともに、事業者名や電話番号等も残しておきましょう。

具体的には、次のものです。

  • LINEのトーク履歴(削除を指示されていても消さない)
  • 決済の記録(クレジットカードの明細、振込の控え、コンビニ決済の控え)
  • 申し込んだページ、広告、説明資料のスクリーンショット
  • 電話で説明を受けた場合は、日時・話した内容・相手の名乗り

② 消費生活センターに相談する(188)

最寄りの消費生活センターへは、局番なしの「188」で繋がります。相談は無料です。同じ案件の相談が複数寄せられることで、行政が実態を把握し、注意喚起や措置につながることがあります。回収できるかどうかとは別に、相談そのものに意味があります。

参考になる公的な情報として、次のページがあります。

③ 決済手段の会社に連絡する

クレジットカードで支払った場合は、カード会社に事情を説明して相談してください。取引の内容によっては、支払いの取り消しを検討してもらえる場合があります。期限が決まっていることが多いため、気づいた時点で早めに連絡するほど選択肢が残ります。

④ 借入れをさせられた場合は、そのことも必ず伝える

消費者庁の2025年の資料では、消費者金融から借り入れさせて送金させる流れが記録されています。借入れがある場合は、その事実も含めて消費生活センターに伝えてください。返済をどうするかという相談も、あわせて受けられます。

最後に。「自分が悪かった」と考えて相談をためらう必要はありません。この型は、行政が8年にわたって繰り返し注意喚起しなければならないほど、うまく作られています。

順番を間違えないでください。相手に返金を求めるより先に、記録を保存して188へ電話することです。とくに、事業者から消すように言われたLINEのやり取りは、いちばん残しておくべきものです。

【危険度チェック】フルーツ(株式会社ワーク)を共通12項目で判定した結果

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当サイトでは、調査したすべての案件に同じ12項目のチェックを当てています。判定は公開情報で確認できる事実だけを根拠にしており、「詐欺である」という断定ではありません。フルーツ(株式会社ワーク)は12項目中6項目に該当しました。

No チェック項目 判定 確認した内容・出典
1 特商法表記に代表者(または運営責任者)の氏名がない 非該当 運営責任者「嵯峨翔太郎」の記載あり。
2 特商法表記に電話番号がない、または携帯・IP電話のみ 非該当 固定電話 03-6757-4872 の記載あり。
3 連絡先メールがフリーメール(Gmail等) 非該当 info@corp-work.co.jp で独自ドメイン。ただし現在そのドメインは消えている(第7項・本文参照)。
4 運営法人が設立1年未満、または法人番号で確認できない 該当 法人番号6011101106506。指定は2024年3月12日で、申込ページが確認できる2025年1月16日時点では設立から約10か月。2025年7月18日に「清算の結了等」で登記記録が閉鎖され、2026年9月30日現在、事業を行う法人としては確認できない。なお、設立が新しいこと自体は当サイトでは問題として扱っていない。
5 所在地がバーチャルオフィス・レンタルオフィス・住宅 該当 特商法表記が自ら「記載の所在地情報は弊社契約店舗の情報です」と注記している。住所の東京都新宿区西新宿6丁目5番1号 新宿アイランドタワー2階は、法人登記と郵便物受取に対応するレンタルオフィス「西新宿アントレサロン」の所在地で、バーチャルオフィス会員は月額3,800円・初期費用0円。
6 特商法表記の住所と登記上の本店が一致しない 非該当 2025年1月時点の特商法表記と登記上の本店は一致する。
7 申し込み前に価格が開示されない(後出しの価格提示) 該当 特商法表記の販売価格欄は「弊社販売ページを参照ください。」の一文のみで、金額が書かれていない。その販売ページ(申込ページ)は本文・見出し・体験談まで含めて約25枚の画像で作られており、画像のalt属性もすべて空。申し込み前に総額を文字で確認できる場所が、公開情報の中に存在しない。
8 「返金不可」条項がある、または返金条件が達成困難 該当 特商法表記に「情報、デジタルコンテンツという性質上、データの破損を利用した場合を除く、返品及び返金をお受けできません」と明記。例外の「収益保証」は返金対象が書籍代金に限定され、30日間の作業と3種類のスクリーンショット提出が条件。さらに2025年7月18日に法人が清算結了しているため、いずれの返金も請求先が存在しない。
9 投資性のある商材なのに金融庁の登録・登録番号の記載がない 非該当 投資性のある商材ではないため対象外。
10 広告の数字(月収・勝率・人数・実績)が計算上または時系列で成り立たない 該当 広告は「タップして5万円」だが、特商法の現金プレゼント条項は支給条件を「45日以内に10万円以上の収益が確定した場合」と定めており、支給額は自力収益の半額になる(規約原文は本文【結論】に引用)。タップだけで5万円が支払われる条件は規約上どこにも書かれていない。
11 同じ住所・電話番号・人物で、当サイトが過去に調査した別案件がある 非該当 会社名・法人番号・所在地・電話番号・人物名のいずれも当サイトの調査記録では初出。
12 消費者庁・国民生活センター・警察庁が注意喚起する手口の類型に一致する 該当 消費者庁は同じ型を3度公表している。2018年10月17日(事業者Quest/「スマホをタップするだけでお金が稼げる」「期間限定で5万円プレゼント実施中!」)、2022年11月17日(株式会社クレヴァー・株式会社カーマイン/マニュアル購入後にライブ配信者を勧誘するエージェント向けの高額サポートプラン)、2025年6月26日(株式会社和/SNS広告からLINEへ誘導しガイドブックを購入させ、電話でアフィリエイトのサポートプランを契約させる)。ただし株式会社ワーク自体が注意喚起の対象になった事実は確認できていない。

判定日:記事公開日時点の公開情報にもとづきます。事業者側の表示が更新された場合、判定は変わることがあります。

該当した数そのものより、該当した項目が「自分がこれから払うお金」に関わるかどうかを見てください。今回で言えば、価格が書かれていない第7項と、返金の条件を定めた第8項です。

まとめ|覚えて帰っていただきたいのは、案件名ではなく形のほう

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調べた事実は冒頭の結論に置いたので、ここでは持ち帰っていただきたい「形」のほうを残します。フルーツで確認できた5つは、そのまま次の案件に当てられます。

  • 金額が文字で書かれていない特商法表記(→【設計】)
  • 作業の説明がない「〜するだけ」という訴求(→【結論】)
  • 条件が規約の側に隠れている現金プレゼント(→【逐条】)
  • 電話番号しか聞かない申込フォーム(→【設計】)
  • 運営会社の自社サイトに、その商品が載っていない(→【運営】)

当サイトは、この案件について「詐欺である」と断定していません。当社が確認したのは、公開されている表記と記録だけです。それでも、この5つは断定を待たずに、申し込む前のあなた自身が確かめられます。

案件名は半年で変わります。運営会社も変わります。変わらないのは形のほうです。

案件名は半年もすれば変わります。この記事をブックマークするなら、案件名の章ではなく5つの問いの章にしてください。次にご相談いただくときは、その5つを当てた結果から伺えると早いです。

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【よくある質問】フルーツ(株式会社ワーク)に関するFAQ

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Q. フルーツ(株式会社ワーク)は詐欺ですか?

A. 当社は「詐欺である」とは判断していません。詐欺かどうかは最終的に司法が判断することで、当社が確認できたのは公開されている表記と公的な記録だけです。
そのうえで事実として確認できたのは、広告の「タップして5万円」と規約が定める支給条件が一致していないことと、2025年7月18日に法人の登記記録が閉鎖されていることの2点です。
なお、この形と共通する手口については、消費者庁が2018年・2022年・2025年に事業者名を挙げて注意喚起を公表しています。株式会社ワークがその対象になった事実は確認できていません。

Q. 支払ってしまいました。返金してもらえますか?

A. 難しい状況だとお伝えせざるを得ません。株式会社ワークは2025年7月18日に清算が結了し、法人格が消えています。請求する相手が存在しないためです。公式ドメインも削除されており、特商法表記にあったメールアドレスは宛先ごとなくなっています。
それでも、次の3つは行ってください。①LINEのトーク履歴・決済の控え・広告のスクリーンショットを保存する(削除を指示されていても消さない)、②局番なし「188」で消費生活センターに相談する、③クレジットカードで支払った場合はカード会社に相談する。回収できるかどうかとは別に、同種の相談が集まることが行政の把握につながります。借入れをさせられた場合は、そのことも必ず伝えてください。

Q. いま「タップして5万円」の広告を見ています。これは同じ案件ですか?

A. 株式会社ワークが運営しているものではありません。同社は2025年7月に清算が結了し、申込ページも公式サイトも閲覧できない状態です。
ただし「タップするだけ」「5万円プレゼント」という訴求自体は、消費者庁が2018年10月に注意喚起した事例ですでに使われており、形を変えながら別の事業者によって繰り返されています。いま見ている広告については、本記事の「【見分け方】この型を、申し込む前に見抜くための5つの問い」を当ててみてください。とくに、特定商取引法に基づく表記の「販売価格」欄に金額が文字で書かれているかどうかは、その場で確認できて効果の大きい一点です。

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